No.51

レガシー軍事論

太平洋戦争 陸兵8
No.51
•負けた戦車でも奪われた地域に再び電撃戦出来ないか(上),【防衛第2線構想と奪回電撃戦】
そして我らが戦車隊,自分の歩兵が地雷抱えてウロウロするだけでM4中戦車でもムリなのを知っているので,それに全く勝てない自分のクルマではあまり威張りはせず,運用はMBTではなく自走重歩兵砲だったのが日本の現実,北方にいる蛮族の遊牧民族からパルティアの騎兵まで,騎兵vs騎兵では碌に勝てなかった昔のローマ帝国の騎兵に近く,それでも敵の歩兵相手にはかなり役に立っていた模様で,旧日本軍に関しても勝てない勝てないとはいえ,現場で履帯ついてすぐ来て援護してくれる分には有り難いものだった,前述のように前線の歩兵は気を吐いてそんな理屈無視していましたが,司令部は運用で毎回の戦場全体で勝利しなければならない,籠城戦ばかりの戦局後半ではなくて,もっと弱い戦車使っていた日中戦争からの話でも,やはり重要度はそれなりにあったのでは

その理由として電撃戦の概念を整理すると
1.相手戦車の方が性能は上
2.それでも急降下爆撃機の直掩で戦場で圧倒しつつ
3.それに甘んじて油断せずサッサと敵の首都を陥落させて降伏させて
4.自分より強いはずの敵戦車に国家として戦闘を停止させて勝ちを拾う
これは艦隊決戦ではなく空挺部隊の論法なのでは?と,事実今でも降下する部隊は訓練度はエリートでも装備の火力としては軽歩兵でしかない,それで敵の要地や司令部を奇襲して戦略的な勝ちを狙う,案外当時でも戦車に自信があって各国の国民に憧れられていたのは,ドイツ軍ではなくその敵役の国々だったりするかも知れません

すると大日本帝国の戦車でもやれなくはない,ただしバルバロッサ作戦もそうでしたが止まると悲惨な負け戦が始まるのもたしか,相手の方が強いので,それを運用でカバーしたドイツ軍,わが国では,産業技術から教育哲学まで同じことしているのに何か違う,弱いもの使って何故か派手に暴れだす,神道がこういうの得意としていますが,国ごと全部降伏はあまり聞かないが,太平洋戦争初期の快進撃の際に陸の戦車隊のみでやっているかな,日中戦争とかでやっていそうな

No.52

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No.52
•負けた戦車でも奪われた地域に再び電撃戦出来ないか(下)
此方だと敵方に空軍も戦車隊もいないのでJu88ナシでやれてしまわなくもない,省や州単位での短期間な長駆しての占領劇,ただこれだと中国政府は重慶に残っているので戦闘はなくならず,早期な敵戦車の戦略的無力化という電撃戦の定義よりも,普通の戦争としての強行軍による一部地域の占領という武勇伝になる,もしあったら電撃戦かも調べて,どちらもわが国戦車隊の華々しさとしていつか紹介してみようかと,これはまた勉強します

さて止まった後の酷さに関しても,ドイツはしゃかりきに新鋭戦車や突撃砲の投入など艦隊決戦と消耗戦で,ロシア軍を苦しめてはいましたが,攻めてた時の機甲師団による勝ちの味で他に目がまわらないが,もともと戦車は弱い日本なら歩兵による陣地構築ばかりになる,「ソビエト連邦の戦車ってM4より強いか?」とは,履帯壊しているだけなので関係ない歩兵側の自信の表れでもありますが,これは当時のドイツ人には想像も出来ていなかった守り方ではないかと,

前の項で電撃戦の再構築用の戦車直掩戦闘機を考えてみて,それをクルスクでの艦隊決戦ではなく,その奥にいる敵司令部や敵の要地に方面軍単位で降伏させる目的で目掛けて投入する,その後もすぐ奥から次のソビエト部隊がくるので,スターリングラード包囲の司令部やその奥にいるもっと高官の司令部では降伏に応じにくく,陸続きの東部では難しい例えになりましたが,イタリア半島を奪回して鹵獲品を集めたりなど海で果てがある西部戦線では,次の連合軍の侵攻が再び海の向こうからの上陸作戦になり,時間を稼ぐだけでもかなりのものに,奪回作戦の条件とも言えますがここをクリアできる地理的な土地や占領した国相手ならば,地域単位の降伏狙いは有効な戦略的目標にもなるかなと,

この不利な自国兵器による機動戦は,止まった後の防御計画も充実させてからにすると,外した=亡国ではなくなる,この辺りの準備もサボる訳にはいかないものがあります,日本からは頭を悩ます歩兵陣地を,ドイツ軍になりきってみては戦車直掩戦闘機を随伴した,区切れる地域ならばそれ単位の降伏狙いの再電撃戦を考えてみました,これも読み物としてはなかなかな出来になったかなとも,楽しんでもらえたらと参考までにupしておきますね

No.53

レガシー軍事論

太平洋戦争 陸兵9
No.53
•山砲迫砲臼砲 (上)
戦場での部隊や兵器のメリハリでは絶対に動かさない不文律を明文化したもの,重砲がすでに配置と目標で意見が分かれているため,縦深陣地向けに残す工夫,牽引砲すら取り合いになるものだが,違うと分かりやすくなり司令部の命令でもより持ち運びにくくなる

特にやり繰りしだすのは戦局終盤で,ならば火薬でなく投射機とかもありかなとは,でも榴弾は必須でどうしても火薬は必要か,あと古代の攻城兵器の機構なので命中率もかなり不安,なら地雷をと考えるが火薬なしでならマキビシを撒く,弾なら袋なりが地面に着弾してどれくらい飛び散るかにもよるかなと,ただこれは投射機として別枠のアイデアになりかねなく,

すると火薬でない「破裂する別のもの」で何かあればとも,でも結局石油→エチレンからの派生品なのは一緒だが,ここを突き詰めたら殆どの化成品は同じと集約されてしまう,使い方や要求される射程距離も考えるとそうハイスペックな必要もない,ならば山砲迫砲臼砲のどれかにとは考えもします,そういう安価な「破裂するもの」があるならば炸薬としても榴弾としても

No.54

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No.54
•山砲迫砲臼砲 (下)

開発費用も3つ交代で1つの兵器進化のサイクルでよい,もともと旧式なものでもあるので急ぐ必要はなく,ここを3倍にはしないが1種類に絞ることもない,以前に📄2.国防論のオフェンスプランの準備の項で固定装備の大切さを強調したが,この武器だと移動した先での話,進出した大陸でだったり,または本土防衛で最前線まで移動した後の各陣地間での遣り繰りだったり,あとは山砲迫砲臼砲の単語の違いから勉強します,単語からは既に迫撃砲の大きさしか想像が出来ていないのだが,何mmくらいの砲だったのか?,射程距離も?なまま,そこからアイデアの勉強になりそうです

No.55

レガシー軍事論

太平洋戦争 陸兵10
No.55
•キャタピラは横には越えれない
つまり戦車の進行方向に合わせた縦の溝を1から2本あると,じつは横に掘って待ち構えた塹壕より難しい,ドブにタイヤ落とした主婦の軽自動車みたくなります,ただこれはドーザー付きの戦車を相手が見せてきて,流石とは思ったのですが,

例えば陣地を構築した主戦場になる敵の予想進行地点にも,もちろんこの縦の溝は掘っておく,しかも目立つように大目に用意しておくのですが,相手の戦車部隊の車輛のうち,果たして何台がドーザー付きの戦車になっているか,全部には弱くなるので取り付けない,

ならばこの予想進行地点での役割は囮として他の戦い方にも任せて,その脇にある防御ポイントにせっせと縦のドブを作っておくと,当然相手はドーザー付きを活用して攻めてくるので,それが現れたら簡単に埋められてしまうが,そうであっても普通のタイプの戦車が脇を押さえに来た場合は,この溝はしっかり働いて通さない,

それなら日本側の歩兵なら拠点防衛のやりようはあると思います,もちろん艦砲射撃で吹っ飛ぶのも考慮する必要ありますが,使い方としてはこんか感じになります,敵の遮蔽物になってしまう弱点もありますが,工夫次第ではけっこう何もない脇の現場では重宝しそうな気もします

No.56

レガシー軍事論

太平洋戦争 陸兵11
No.56
•火炎放射戦車はvs歩兵に便利だったか?

アドバンスド大戦略で見かけて砲弾の代わりに火を敵に飛ばしていた,戦車の旋回砲塔の機銃は固定されていて,射線は一定の距離に命中するようにしかなっていない,つまり砲弾勿体ないトラックとか狙うためのものか,歩兵はかいくぐる,特に地雷を持って待ち構えている日本ならば欧州と違い平野にはいないのでかなりM4戦車も痛い目には遭っていたりします,そんな歩兵に対して炎なら至近距離をザラッと面で掃射するために的を狙う必要すらない
大戦略にいたのはドイツ軍のだけだっけ?
実際の戦争では太平洋戦線には持ってきてたっけ?
アメリカ軍は歩兵が大量に火炎放射器持っていたので必要なかったが,戦車の損害を考えると不要とは一概に言えない

戦車には戦車が基本で歩兵では立ち向かわなかった欧州で使う機会あったのかなとも,ただし歩兵が強い日本でもあまり欲しいという声はない,ならば満州国軍にでも渡しておくとか,当時でも日本軍は既に廃止していた騎兵を遊牧民族の彼らは手放せず,第一線の強国にはなれないのを逆手にとって,戦闘での有効性よりも敢えてルーツを大切にする兵制を選んでいる,とは言っても便衣兵主体の中国軍ゲリラに対しては,彼らは軍服を着ていない不意打ちこそが特技なので,私服でも戦車のればバレバレになり牽引砲すらない,機関銃にさえ注意すれば騎兵は有効に歩兵しかいない便衣兵には働き,これは日露戦争時代の装備の状態とノウハウになる,満州国軍の装備としてそう悪くはなかったのではとも思えます

そこへ機関銃対策として火炎放射戦車を供与しておくと,薄い日本の装甲による車輪とは言え,ゲリラの掃討が満州国軍の役割だったならばかなり役に立つのではとも,これは友好国や属国に特別な兵種のみを持たせて味方の傭兵にしたてる
やり方の前例としての騎兵隊
またそこへのプラスαとしての火炎放射戦車
欧州ではクルスク大戦車戦みたく,大規模な戦車部隊同士が迫力ある機動戦で激突し,そこに歩兵の立ち入る機会はあまりなく,火炎放射戦車は砲塔機銃の不便さを完補する御守りみたいな感じだが

日本人の感覚だと戦車には敵の歩兵が寄ってくると自分を基準に考えがち,すると砲塔を旋回させながら炎を吹きかけることで,固定機銃の距離を計算することもなく,ザラッと掃討出来る機能はなかなかな魅力になる,満州国のケースなども第一の想定は便衣兵のゲリラだったので,日本軍のB兵でなく友好国として個性で誇りを持たす事は,軍事だけでなく政治の面からも効果のあるものだったのではとも,当時は馬より戦車が高価だったが現代では逆になっている,理由は買い手の少ない需給の関係か,これを解決できるのならば騎兵隊も特に島国が友好国もしくは属国に現代でいるならば,個性ある主力兵種としても活用できそうな,此方もメモに残しておきますね

No.57

レガシー軍事論

太平洋戦争 陸兵12
No.57
•ウチの戦車は貫通してやられたが他国相手を考えるとユニーク兵器行きかも(上)

まずは事例から
最末期の占守島の戦いでは同島に展開した,九七式中戦車39輌(新砲塔20輌)と九五式軽戦車25輌を装備する,精鋭部隊たる戦車第11連隊が上陸したソ連軍と交戦,連隊長車を先頭に突撃を行い四嶺山の敵部隊を撃退し,同山北斜面の敵部隊も後退させている,ソ連軍は対戦車砲4門と対戦車銃約100挺を結集し反撃を行い,連隊長車以下27輌を撃破ないし擱座させたが,四嶺山南東の日本軍高射砲の平射を受け,また日本側援軍の独立歩兵第283大隊が参戦したため,上陸地点である竹田浜方面に撤退している

日本にも割と昔からあって,九七式自動砲と呼ばれて,貫徹能力に関しては諸説あるが垂直に着弾した場合
射程220mで30mm
420mで25mm
700mでも20mmの鋼板を貫通させることが出来たとされる
対戦車ライフルとしては高級な設計であり,価格は当時6,400円,三八式歩兵銃が77円であることと比較するといかに高価であったかがうかがえる,他には十三耗手動銃が試作されたっきりに終わっている

要は対人兵器の狙撃銃を20mmに大型化したもの,しかもこのサイズは機関銃であるので,狙いすまして1発の破壊力をあげているとは言え,運用に1門10名ほどいるというのは,素人には意外でした,だから日本では銃ではなく砲と呼び数量は○門と文書に残っている,もっとスナイパーみたいに1人で勝手にウロウロして勝手て狙撃してる印象あったので,20mmならば機関銃も1人で担いで移動して使っていると

No.58

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No.58
•ウチの戦車は貫通してやられたが他国相手を考えるとユニーク兵器行きかも(下)

すると千島列島で戦ったロシア部隊は100挺集めたのだから,運用に1000人その場にいたのかという事になる,わが国は主力中戦車がアメリカ軽戦車を横から撃ち抜けないくらい,弱いためにかなり損害出してはいますが,ドイツが主な敵だった彼らだとパンターとかティーガーを破壊出来ていたのか,有効性ないなら旅順要塞の頃からロシア=機関銃みたいな印象あるので,同じ20mmならばこっちを千島に持ってくるのではとも

アメリカだとこれが1945頃にはバズーカが代わりに日本の戦車を痛めつけていた,とは言えわが国でも総生産量は約1,200挺とこれくらいは生産していて,相手の戦車には効かないから新型の対戦車ライフルは無しだったのですが,キャタピラの車輪部分に当てたならば行動不能くらいには出来るのかなと,一応狙撃銃なのでピンポイントにキャタピラの弱点にも命中はするはず,それが可能ならば,ユニーク兵器として途上国に渡すには持ってこいでもある,現代の戦車にはキャタピラの横に鉄板被せて難しくしてあり,バズーカの方が皆手に入るので不要論ありますが,消煙とサイレンサーあるのかな,あれば隠れて狙うと狙撃兵の生還率もまあまあなものに

太平洋戦争 航空機

No.59

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機1
No.59
•燃料切って巴戦に勝つ局地戦闘機とは別な縦への迎撃戦闘機(上)

局地戦闘機雷電_(紫電改と比べ迎撃戦闘機に近い,ドッグファイトで圧倒した日本がアメリカ軍に負けた原因でもあった一撃離脱戦法を,急上昇と急降下の「縦で」やって勝ったパイロットも)

F4の世代なのかF16より小さなアメリカ戦闘機が途上国向けにある,このクラスにやらせるのか?,ただ途上国への輸出向けに安価に設計したものなら,この機能はない普通の万能機を各国は使いやすいと好むかも知れないし,特殊な条件下なら数%勝利の可能性あるものよりも,絶対に勝てない万能軽量プレーンの方がアメリカも売りやすい

しかも今は戦闘機不要論すら,なので雷電というレプシロ機の時代に戻して考察を深めることに,航続距離あると重戦は長駆して攻め込んだついでに水平方向にどうしても意識がいく,逆に迎撃戦闘機は燃料ない分,この「縦」の一撃離脱戦法ではP38やP51に勝てる設計を開発段階からし易く,かつ燃料がないので同型機を相手は戦場に持ってこれない,B29の時ならば直掩が長駆して後に急降下するのを日本側は急上昇で迎え撃たねばならないが,それ以外なら此方が上からやれるし,急上昇では無理ならば囮を一隊見せて先に急降下させればいいだけ,高度10000mから剥がしたら,あとは迎撃戦闘機の勝ちになるのではとも

ただし教育論の項での構図と同じように,基本的に📄で紹介した変テコ兵器や国防論は相手側から見たら,同じものを全て用意して
戦闘機vs戦闘機
戦車vs戦車
戦艦や空母vs戦艦や空母
歩兵vs歩兵みたく
全部で勝ってしまえばよい,それでも遺伝子の優劣で全てが決まるよりは,遺伝子のONOFFから日頃のトレーニングでの筋力や,その競技での技術力,はたまたメンタリティまで,全てで上回らねば数字上の勝ちは確定出来なくなる,スポーツ観戦の面白さはここにあるですが,戦争でもこれは優位な概念になり遥かに強者の力押しは出来なくなる,だから航続距離を長いままで長駆したあと急降下と急上昇を専門にする,「縦」のヒット&アウェイ戦闘機をアメリカ側も用意するかなとも,これでも雷電からの迎撃戦闘機案なら航続距離のリソース分で,急上昇や急降下の面では日本側は勝てる余裕はあるが,相手はこの戦闘機部門同士の制空戦を物量で押し切ろうとするかな,ここでお互い様になる

No.60

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No.60
•燃料切って巴戦に勝つ局地戦闘機とは別な縦への迎撃戦闘機(下)

ならばロケット戦闘機秋水がその後を継ぐと,向こうはこの当時このタイプのものは航続距離がなさ過ぎるくらいの機体だったので,全く戦場には持ってこれない,欧州ではドイツ軍がロケット戦闘機実用化してましたが,同じ理由で活躍は限定的,しかも実はv1やv2でロンドンまでロケット推進の爆弾を届けていたりしていて,この航続距離での高速性の優位さも完璧ではない,完璧ではないがロケット推進はジェットと違い速度の調整が無い,水中翼艇みたいな印象があるので,航続距離だけではアメリカはロケット戦闘機で日本本土まで長駆してはこないかとも,この点も考えるとまだまだ秋水には技術の多面的な差による「段差」を使った,相手よりも上になる優位性は残りそうです

ただしこの秋水はドイツ軍のでもそうでしたが,速すぎるのと航続距離が短すぎるのとで,「マジの一撃離脱」に戦い方がなり,戦場では高性能だが使い勝手が難しいものなのも確か,なのでレプシロ機で速度の変化が効き,かつ戦場で待機や囮の動きなど融通無碍な空間の移動が出来る最低限の航続距離を持つ,雷電の価値はまだまだ有効なのではとも,この2つの使い分けで迎撃戦闘機での「縦」に一撃離脱する重戦は,日本に勝機ありとも言えそうです

※ドイツの傑作ロケット戦闘機はあとで名前調べて載せようかなと
Me262 シュヴァルベは既にいるので
この辺りは趣味になりますが暇な時間があれば
その後調べてみたらMe163 コメートみたい
航空機史上唯一のロケット戦闘機として名を残しています

No.61

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機2
No.61
•陸軍からこそ防弾板戦闘機を(上)【消耗戦対策専門機】

ゼロ戦はおろか試作に終わった次期戦闘機烈風にすら防弾は「無い」,さらに空戦性能は高くなっていたとも言われているのだが,空母への発着による装備や設計上の制限を乗り越えて艦上戦闘機で陸上戦闘機に勝つには,海軍さんの伝統はやはり防弾ナシにこだわる,なので役割としては陸軍の此方に,終戦してから色々書いている安楽な立場からはやはり敵軍のP38が参考になる
「なんであんな変テコな形で強いのか?」「爆撃機か?アレ」
とまで言われた見事な設計で向こうも最初言われたものですが,これで空戦すらこなされるとは,この米軍機は双胴なのでエンジン2つ,しかも日本ならば巴戦をバッサリ切ったら空力優先の小型化エンジンでなくてもいいくらいか

しかしこの容量なら日本の苦手なエンジンでも防弾板貼れるリソースは浮き,日米の技術的な得意不得意の違いによるエンジン馬力の差でP38には劣るので,燃料削った局地戦闘機プランか,百式司偵みたく直線に特化した一撃離脱型の空力設計にするか,そうすると一瞬の交錯で速度の重戦勝負に互角になって,しかも防弾板で生還率が高いのなら何回も何回も出撃が効き,日本側のパイロット1人につき相手は何機も失っていく,要は向こうが史実として制空権の戦いに勝った理由でもあるのですが,アメリカってB29だけでなく戦闘機も20mmで防弾抜けないのか,因みにあちらは12.7mmで,ただし6門が標準兵装だったはず,確かにゼロ戦はもちろん,エンジン馬力が小さい日本はどうしても防弾の重みを空力設計で削ってしまい,他の戦闘機ですら撃ち落とされがちだったが,まずはこれがどこに当たっても墜落しない防弾の重戦闘機として考えてみる,似た感じの複座の屠龍だと,単発機だったならば長距離直掩はお任せして役割分担する,1943年などに代表される消耗戦対策には中々ではないかなと

No.62

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No.62
•陸軍からこそ防弾板戦闘機を(下)

おさらいすると
a.相手新鋭戦闘機より速度で互角かやや上
 圧倒できれば越したことないが押され始め
 た戦局での想定なのでこの表現に
 勝てているなら普通の主力戦闘機でそのま
 ま突き進むので
 設計のオーダーがくる時点で恐らく逆の状
 態だろうと
b.敵の機銃では墜落しないほどの機体全面にお
 ける防弾装備
c.上の2点を満たすには日本のエンジンだと双
 発になる
d.陸攻の直掩は屠龍に任せて消耗戦対策の局地
 戦闘機で航続距離は切って速度と防弾の条 件を整えても良い
e.双発双胴を参考にしたが
 直進でも日本のエンジンで逃げれた百式司
 偵のスタイルでも構わない
 しかし防弾板も必要と考えるとそのまま流
 用は無理なのでは
f.最後に墜落時にパラシュートで脱出してパイ
 ロットを回収する
 押された前線での消耗戦ならば味方空港の
 上空で迎え撃つ事が多いはずで
 ドイツはそのまま死だが英軍の搭乗員は
 自国上空なので撃墜されてもまた迎撃に
 出撃ができた
 パイロットの減り具合が違ったとも言われ
 ていて
 このバトルオブブリテンの勝ちの原因の一
 つをきっちり装備の形にする

歴史上の日本軍機にはパラシュートがなかった感もあり,新型機体なしでもこの充実だけで自軍上空の条件だったので消耗戦対策にはなったのではとも,防弾すら機体にないのだから,被弾したら絶対にパラシュートでの生還など考えていなかったからこその,絶対的な戦闘力の海軍さんではあるが,消耗戦にはキルレシオ以外の要素である,パイロット数の見かけ上の「回復」でも相手を削っていく,あちらは設計上譲れないなら陸軍の側で不足を補い特技にしてしまう,ここもキッチリと押さえておきたいものです

No.63

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機3
No.63
•詰めて色々調べてみました(上)【消耗戦対策専門機】

まず速度を出すには大馬力のエンジンを多数積めば条件は整う,四発のB29でも重装甲な防弾をして,たくさん爆弾を積んで燃料も一杯ため込んだ重さでも576km/hは出していて,ゼロ戦など日本軍機は高高度で必死に距離を詰めるが,機銃弾でちょっとでも狙おうと機首を上にいるB29に向けたら,あっという間に爆撃機から見たら失速し,後ろに流されてゼロ戦の姿は小さく遠くなっていく,戦闘機からは無力な的でしかない爆撃機でコレだったらしく

百式司令部偵察機が640km/h 1942頃から性能不足を指摘されていたが
F4F 515km/h 1940年配備
F6F 611km/h 1942年配備
と全く問題はなく
防弾板は内側に貼ればその優秀な空力設計を損なうこともない
重さを除けば条件の一つはクリアできます

ただし単発単座の海軍戦闘機ではなく,唯一アメリカ陸軍のP38が667km/hとスピードで凌駕はしている,だがこの機体は1939年に採用されたが運用で評判が悪く生産数が少ない,しかも双発万能機なので開戦初期ではゼロ戦からは楽勝とも言われている,それを改良して1942頃から登場して一撃離脱に徹したらキルレシオを挽回した,戦闘機同士の空中戦とは別で,ちょうど百式司偵が苦しみだしたのと時期を同じくしてはいます

No.64

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No.64
•詰めて色々調べてみました(中)

これはドイツのBf110が560km/hの高速を誇っていたのにバトルオブブリテンでは,多くの損害を被って重戦闘機不要論にまで発展した理由でもある,被害はほとんど例外なく低高度中高度での爆撃機護衛任務中のことであり,もともと格闘戦には向かない双発重戦闘機が,低速低高度飛行中を軽戦闘機に襲われたためという常識なのですが

当時でも高度6700m以上では事実上Bf110は,「不死身」と言ってもいい状態で,性能的には完全にハリケーンを上回り,上昇力についてはスピットファイアMk.Iさえも上回っていた,ただしバトルオブブリテンまでの欧州で高高度での空戦が頻発していたとはあまり聞かず,すると当然実践で撃ち落とされていった低空での話ばかりが広まっていく,この辺りは空戦というと10000mで自分の家を守る事しか考えない素人に印象が流されがちな日本とは,重戦闘機に関する議論はかなり印象が違いそうです

わが国でも同じタイプの屠龍はB29に大善戦した機体の一つであったりしていて,この双発機は二式複座戦闘機と言われる事から分かるように戦局序盤1942年のもの,これで1944から1945年に最新鋭機として上空に表れたB29とその直掩機相手にだったので,エンジン馬力から新しいのを使える後継機が同じ時期に産み出せていたら,双発重戦闘機の評価は少し違っていたかも知れません

ちなみに急降下からのズーム上昇を繰り返す一撃離脱攻撃は効果的であったとの指摘は,P38は改良の度に空戦性能を低下させていったとはいえゼロ戦との力関係で,太平洋戦線の日米で実際に証明していたりもしています

No.65

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No.65
•詰めて色々調べてみました(下)

これを日本側でやって,なおかつ生存率と撃墜されたパイロットの再利用すら可能にして,消耗戦対策の戦闘機に仕立てあげたい,そうするとどうしても敵の機銃で貫通しない防弾板が必要になり,F4Fが2000馬力なのにゼロ戦は1000馬力のエンジンで,驚異的なキルレシオを達成し躍進していたが,(Bf109Fw190またはスピットファイアやソビエト連邦のは何馬力かな?),堀越二郎の天才的な空力設計だけではやはり無理があった日本の小さなエンジン馬力で,消耗戦対策の防弾板戦闘機の条件を満たすなら,単発ではなく重い防弾板を張るリソースのある双発複座の重戦闘機プランになる,その際にすぐ出てくるBf110は「使えない」との反論に対する,理論的なものは揃えるとこんな感じにはなります

ゼロ戦が530km/hで屠龍が540km/h,空戦性能を追いすぎの日本は重戦闘機でも速度を犠牲にし過ぎな感もありますが,エンジンで負けているとどうしても旋回で逃げれるようにもせねばならず,重戦同士をこなすにもその防御を優先して速度を犠牲にする,レーゾンテートル的に矛盾した設計の苦労と回避の工夫はしているみたいです,ここから長距離複座戦闘機としてでなく,航続距離を削り防弾板の完備をして消耗戦対策用の重戦闘機へと,リソース配分を変えていくのですが

高速性なら百式司偵があり重戦も出来なくはない,ただし屠龍ほど旋回や上昇下降などの「戦闘機的な」動きは,例えヒットアンドアウェイでも削ってしまい,狭い3次元の範囲でのそれではなく,だいたいの素人が思い浮かべている,もっと横への交戦している空間の外まで銃撃後に離れてしまう重戦のやり方,そこからまた戦っている空域に突入していく,P38の一撃離脱vsゼロ戦の格闘戦とも少し違ったものになりそうな気もします,これなら速度で上回り防弾板で被弾しても墜落しない双発複座重戦闘機で,自軍上空というパラシュートによる搭乗員の生還率すら計算した,防弾無しなゼロ戦とは真逆の,消耗戦対策用になる陸軍向けの設計思想にはなるのではないかなとも

No.66

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機4
No.66
•エンジン馬力の差は実は単発機より双発四発になった方が差は大きくなる
_(しかし単発機の空力設計で戦後アメリカ軍より速く飛べた記録も残しているので,日本の馬力のエンジンを2つ並べても勝てる理屈は一応ある,3次元での機動力を棄てたどちらかと言うと,突進力が強みなのである程度で乱戦を避けて,再び戦場から離れて距離を取りたがる騎馬隊みたくな運用ならば,戦闘機用でない大馬力のエンジンを考える理由にはなりそうです,こちらの空力的には速力で不利な形のエンジンでも馬力でB29はゼロ戦より速かった,どちらが勝ちかではなく
どう使ったら戦闘機用エンジンがよく
どう使ったら爆撃機用エンジンがよいか
機体の目的に合わせて計算をする,あとは細かな数値の問題になり,コンセプトのみの説明では限界になるのですが,双発で馬力のリソースは2倍には出来るが,その機体で速力出せる空力設計は2コぶん用意できるのか,しかも単純な突進力を主眼に考えている機体で,日米で倍近い馬力の差があるエンジンの世界がもろに出る単発以外を採用するならば,防弾板がお題の戦闘機計画だったのでどうしても双発にならざるを得ないが,ただし百式司令部偵察機では出来ている,どちらに転ぶか,参考にしておく要素の一つではあります)

重戦の鍾馗の話にしようか
屠龍などの防弾や3次元の機動は「普通の」重戦闘機の話にしようか
エンジンの話にしようか
富嶽の話にしようか

No.67

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機5
No.67
重量で機体には無理ならば搭乗員の御守りとして

•パイロットの腿にナイフでも
これで丸腰で操縦している時よりドッグファイトなどでのパワーはあがると昔紹介した,内身の理論の一つとして,矢弾が当たりにくくなる防御的な効果も,ただパラシュート切る為に既に標準で持っているかな,降りた後のサバイバルにも必要そうだし,それならば老婆心の類になり,空挺部隊を航空自衛隊に移管して陸上戦闘力をあげたり,基地警備隊に空挺戦車などの方で同じ効果を

内身といって日本武道の技術論の一つで,実際の勝ち負けは戦闘機とパイロットの操縦能力でするのですが,あまり関係ないそれより小さな内側に当たる武器,つまりこの場合ナイフになるのですが,控えとして武器や戦闘技術に厚みがあると,殻みたいな構造の戦闘機とパイロットの操縦能力のみよりも,同じ技量の相手から勝ちを拾えたり矢弾に当たりにくかったりする,このケースは小さく御守り的に一つ持たせるのみなのですが,これを軍隊全体でやる場合には,何層も何層も小さな或いはレンジの短い武器や技術を並べたりしておく,或いは国土全体では,産業など民生分野のものから始まり,物理的な解決を司る政府や自治体の後ろに,神仏仙主が御加護をそれに与えるため待機していたりする

話を元に戻すと,航空機のパイロットには既にナイフは常備して出撃なものらば,海軍艦艇の水兵にスパナみたいな鈍器を携帯用に渡しておくと,フネ全体で同じ効果があり,しかも陸軍さんの鉄拳制裁は悪名高いが,陸は二等兵でもキレると小銃で上官でも撃とうとするが,実は普段武器持っていないで任務をしている海軍の方がイジめは露骨で陰湿だったりする,これも多少は是正されるのではと,部下はあまりに人間としての扱いが悖るならば階級バッジ外して上官とすら決闘してよい,そんなアメリカ軍の伝統を移入すべきとは以前書いたのですが,それプラス艦艇全体の格闘戦能力の資産になるのと,鉄拳制裁の横行の防止も兼ねてのアイデアでもあります,マジでこの風潮が蔓延すると,上官の支配すら無視な状態になり,実は将校が一番ナメられるので,軟弱だと馬鹿にする輩の方がこれに脅されて既に逃げていると考えること,それで軍隊が強くなり勝てるとも思えないので,こういう仕組みはやはり少しあった方が良いかも知れません

No.68

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No.68
•ならば太平洋戦争時に応用して当て嵌めると…

これすら堀越二郎は断るべきですが特にぶ厚い防弾板をごく一部分だけ,20cm角から50cm角ほどの無意味なくらいだが草食動物の角や爪と同じ,後部座席の旋回機銃でやっていたのですが,やはり矢弾が当たりにくくなる,馬鹿臭い御守りと思わずに戦艦だってどこの甲板でも同じ厚さではなく,火薬の周りや機関室を優先に厚みに差をつけたりしているので,参考にはなるのではないかなと,ただしゼロ戦と烈風に関してはこれではなくパラシュート完備の方が,空戦性能の低下ナシで装備による「内身」の効果や,物理的な生還率による1943の消耗戦対策にはなります,そもそも防弾ナシなら撃墜される率も少ないはずなので,分かっていても現場は欲しがった,これはブランディングの値決めで僕が国内でことごどくモメたのと同じくらいな,前線の弱さでもあります

それはさておき陸軍さんの隼から五式戦までは僕のアイデアではなく,「普通の」防弾にしてあり実はエンジン馬力からリソースの計算をする設計上,速力を追い空戦性能を追ったあとでどの厚さの防弾板を載せれるか考える,するとどうしてもアメリカの12.7mm機銃すら耐えれなかった余裕しか,残らなかったのが日本の現実だったりする,それならばいっその事防御ナシにして高めた性能で先に撃墜してしまえというのが,海軍の堀越二郎戦闘機であるが,陸軍としては組織上も相手に慣れさせないためにも単純に真似はしたくはないはず,とはいえオールラウンダーの陸軍機にはこれ以上のメリハリも無理,この場合には燃料タンクのみ,これだと正規の理由も兼ねてになりますが,あるいはもっと小さな範囲で防弾板をぶ厚くして矢弾を当たりにくくしておく,複座の旋回機銃すらない単発単座の戦闘機には,刃物の弾幕とは逆の盾でも同じ効果は期待出来ます

No.69

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機6
No.69
•非対称型の空力や武装設計

これが陸攻などの大型機や双発重戦闘機,または重戦を目指した鍾馗や,フランスみたいな半階級ズラした「中戦」を目指した飛燕になると,ならば一方向かは或いは一部分だけ無事にしたら,空中戦での戦技戦法すら編み出せる戦闘機の設計になる,後の機体では戦後のテストで勝てているとの記録はあるが,現実問題エンジン馬力の差も考えると,単純な重戦勝負に工夫で勝ちを拾う手の一助にはなるかも知れません,昔に夜な夜な破壊活動スレスレのうろうろを家族を狙われてさせられた事ありますが,大ざっぱにガラスを狙っても確率的には絶対にないサッシに当たってはね返された事が,経験上何度もあるので,日本や神道で育て上げた内身とは戦場では馬鹿にはできない効果を生む,するとココに先に狙わせてからアクションするのか,常にココを敵に向けて3次元の機動戦をするのか,コンセプトのみだと分からない技術論の世界になりますが,斜銃に近い歪なやり方ではあるとは言っても此方も絶妙な威力はあったので,「水上機でなら宙返り使ってみろ」などと無理な煽りはせずに,この辺りはまあ参考に留めて

No.70

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機7
No.70
•中戦飛燕はドックファイト出来なかったが…【曲芸戦闘機】(上)

じつはこの機体の液冷エンジンをてきとーに空冷エンジンに換装したら,意外なことに次の四式戦闘機疾風より優秀な性能になった,エンジンとしては空力設計の都合上液冷の方が優秀だが,日本はドイツから輸入してライセンス生産して飛燕にしているので,空冷エンジン以外は分かっていない,整備上の失敗談から稼働率の低さまで完全に液冷エンジンはマスターできなかった,当然機体設計はそのままに,じゃあ空冷エンジン載せてみるかと試したら大当たりで,「何で日本の馬力小さな空冷に換えたら性能上がったのか?」とも言われはしますが,それはつまり輸入元のドイツ戦闘機の空力設計もなかなかなものだった証,元々あちらは一撃離脱を優先している空軍なので,正反対の志向をもつ日本軍機内で評価を得ているのは意外であり流石でもあります

なので飛燕としては中戦の為に特殊な技術を仕込むと,後の五式戦闘機にそのまま使えないことになるので,ゲーム的なifものには手を出さず,他の「中戦」というフランス好みの半階級ズラす戦闘機の種類として,ポケット戦艦みたく航空戦でものに出来ないか考えてみる,結論から言うと
速度による一撃離脱=重戦か
運動性能による格闘戦=軽戦か
細かい違いの出し方は幾つもあるものですが,戦場とはシンプルな世界であり,中途半端な機体は爆撃や偵察など仕事が他でなくては生き残れない,ユーティリティが絶大な歩兵と違う,システム的な海軍空軍では特にその傾向が出て来やすいもので,すると「中戦」という存在自体に無理が出てくる

しかし防弾板の話で出てきたように
例えば宙返り
例えば右旋回だけ異様に優れていたりしたら
戦場で相手を討ち取るには,他の機動力がメロメロになるので使いづらく,しかもそれしか出来ないならば無意味に近い,無意味に近いがこの一発芸をしている限り,近づけないか射撃体制に敵がなれない動きでもある,此方もこれしかないので,特に宙返りで相手を撃墜しろと言われても無理なので,いわゆる互いに「噛み合わない」状態になる

No.71

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No.71
•中戦飛燕はドックファイト出来なかったが…【曲芸戦闘機】(下)

急降下急上昇や水平方向への引き離しで一撃離脱したり,逆に旋回を駆使して格闘戦に誘い込むのも,実はこれに似てはいるのですが,もっとテキトー過ぎて上手く互いに射撃体制にならない,戦場としては戦局後半でも未だに小回りの利く一式戦闘機隼を好み,その機銃では相手に命中しても墜落しない状態で,ひたすらクルクル旋回して生き残ろうとした武道経験者みたいな,面倒なだけで戦場に居る意味もない状態でも,ある意味噛み合わない状態というものはある,やはり米軍機と日本軍機の,永遠の一撃離脱と格闘戦の土俵争いとは随分雰囲気は変わったものでもあります

しかしそれでも水上戦闘機や中戦志向の機体には,この「噛み合わない」機動をすることで,どちらが有利な戦場ルールになるかの争い関係なく,艦攻や艦爆からみた回避行動としてはかなり優秀なものでもあったりする,まずは此方の意義を大切にして,中戦としての特技にしておくと,この安全地帯から一撃離脱にも格闘戦にも特化は出来ないが,割とどちらもこなせれる機体として,戦い方を組み立てれるのではないだろうかと,宙返りはともかく右旋回だけ優秀は相手の後ろを取り射撃体制に入るための設計なので,ゼロ戦の方が性能が良さそうですが,現代戦闘機でもホーミングミサイルからは逃げれないのにも関わらず,ロシア軍機がフックやクルビットといった曲芸飛行に近い特殊な機動を自慢していたりもする,レプシロの中戦ならばあと何があるかなと,どちらもこなせれるがどちらにも負ける機体でも,噛み合わない機動一つを,ゼロ戦搭乗員ならば個人の腕で一部が身につけて戦場で駆使していたものを,設計から誰でも使えるようにしておくと,空戦性能や速度や防弾板に新たなる防御力の概念が加わる機体として価値が出て,かつその安全地帯から,軽戦にも重戦にも対応できる3次元機動で撃墜を狙い,失敗したらまたこの噛み合わない機動の安全地帯に戻る

ここから出た時の相手の方が強い土俵でどう狙うのかと,機体設計で決まるので慣れられると厳しいかなとも,余裕があって見た目も同じに出来るならば,「噛み合わない」機動を飛燕a型と飛燕b型で変えていくといった派生型戦法も出来るが,これは空力設計上,敵機が追いつけない程に特化せねばならないので頭でっかちの空論にもなりそうです,水上機なども基本は空港もない島に隠れながらの単機で奇襲出撃もあるはずなので,噛み合わない動き一つで単発単座戦闘機からまず逃げれる仕組みは作れるかと,ここからやり返して狙う際に中戦よりリソースの差が大きいので,他に設計のやり方あるかも知れませんが,一応メモ程度に追記はしておきます,実例はあるみたいなので
飛燕って機体ごとライセンス生産だっけ
液冷エンジンだけライセンス生産だっけ
また確認して書き直します

九七式艦上攻撃機 _(この名を持つ飛行機には全く設計の異なる2種類が存在する,日本海軍初の全金属製低翼単葉機である
一号型は国産単発機初の引込脚を採用,最高速度は約100km/hも向上した,エンジンを換装した三号型と合わせて1,250機ほどが中島飛行機から生産されている
二号型は専ら訓練や哨戒などに用いられ,合計で150機ほどが生産された
固定脚なのに引き込んだ脚の機体と性能同じだからと採用されている,けっこう三菱製は凄い設計だったりも)
※二種あると飛燕で使うか固定脚でも同じと水上機で使うか

No.72

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機8
No.72
•三式戦闘機みたくの「中戦」のまとめ【曲芸戦闘機】(上)

コンセプトとしては面白く設計はしていますが,当時の要請からは主力戦闘機として当然デビューする,それならば「中戦」ではvs戦闘機の制空権をかけた戦いには性能が中途半端なので,ロッテやケッテといった編隊飛行での空戦で戦う,しかし戦後の回想録からは
アメリカなど欧米の参戦国ではドックファイトの時ですら編隊飛行による戦術を,きっちり腕の平均なパイロットにも仕込んで戦力を整えていたが
日本側はこれがまだ下手で一人の強いエースパイロットががむしゃらに働き,あとのはそれにくっ付いてテキトーに飛んでいただけとも
悪く批評する傾向はあったみたいです,それでも自信あったのは
古代中国では紀元前からすでに陣形を組んで会戦をしていたのに
日本列島では平安後期の源平時代までは,特に優秀な武将の単騎掛けに郎党が群がって固まりで移動し合いぶつかっていただけ
集団戦法自体が戦国時代あたりからクローズアップされているし,それですら陣形はまだ使われていない
徹底的にサボる事しか頭にない日本の神さまは,これで昔から侍に戦をやらせていたので,不利だとも考えていなくて,あまり気にはしていなかったみたいです

もし開発陣から陸軍の指導部の認識が現実志向で,単調な主力戦闘機の投入合戦では負けると判断していたら,やり方を変えて,護衛戦闘機もしくは爆撃機攻撃機のみを狙う戦闘機という,戦史的にも実際の飛燕が勝てなくなり脇役にまわされてそうなったような役割を,始めから計算に入れておくと,vs戦闘機に用意した空戦のリソースを搭乗員誰でも出来る曲芸飛行で躱す設計に渡し,かつ条件は補助的な防御戦闘機なので,戦場での勝敗をかけて制空戦をしていたゼロ戦より安く作れるとすると,数合わせで安く多めに生産出来るのがメリットに,此方も逃げるだけだが敵の戦闘機は「中戦」を撃墜できない,つまり戦闘で壊滅させて空戦の食物連鎖ピラミッドの王者にはなっていないが,実質的にはそれに近い立場を確保して,それで生き残っては次々と飛来する爆撃機攻撃機なら墜としていく,そんかユニークな機体に「中戦」なったりもします

実はこれ自然界のライオン以外の生き物,特に肉食獣はそうやっているのが当たり前で,しかも国家としても制空戦に近いヘゲモニーで衝突し合う米中露以外は,似た戦略で富国強兵を目指していたりしている,なので海軍さんが防弾ナシで必死に新型の開発すらせず消耗戦に特化するのを尻目に,陸軍は制空権の掛けた主力機でも,一式戦闘機隼の小型軽量の旋回力を活かした「軽戦」から,翌年の主力戦闘機として,エンジン馬力が半分な為に叶わぬ夢として終わった,ヒットアンドアウェイで勝つ「重戦」設計の二式戦闘機鍾馗へと,思いっ切り試していたりもする

No.73

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No.73
•三式戦闘機みたくの「中戦」のまとめ【曲芸戦闘機】(下)

史実としては鍾馗で破れた為に格闘戦は海軍にやらせて,エンジン馬力ではなく機体先端が細くなる水冷式の空力設計で,翌年も本音はアメリカが得意にしている一撃離脱を制しようと試みたが,おそらく開発中に最高速度の設計が上手くいかなかったのか
コンセプト自体を重戦から中戦に変えて
フランスみたいな半階級ズラすやり方までプラスして
飛燕をvs戦闘機を担うヒットアンドアウェイでアメリカを狙った主力戦闘機として投入してもいる,これはこれで面白い戦いを陸軍はしているのだが

だから飛燕の「中戦」でも制空戦を棄てた時間稼ぎ戦法機への変更は,当時も決戦兵器と国民に対しても大々的に謳った,次の四式戦闘機疾風の開発状況も陸軍首脳部は当然把握しているので,1943年はつなぎで翌年の疾風で敵戦闘機と決戦するという戦略も出来なくもない,負けたら滅ぶ怖さのなか頭の回らなくなる当時と違って,実際の戦争中の重圧のない現代からの気楽な分析からは,「つなぎ」というまず言い出せないコンセプトによる,方向転換でのメリットも抽出できています

この📄での思索で重戦での勝利とvs戦闘機戦を担う主力戦闘機としてはポシャっていますが,補助的な護衛戦闘機というよりは,艦載機の設計ではないので理想としては空母などの防御専門は無理でも,地上基地での防御戦では実質的には敵戦闘機の存在は「ナシ」の扱いに出来て,滑走路などを狙ってくる爆撃機攻撃機へは余裕を持って一方的に撃墜を狙う,実は主力戦闘機同士で負けて制空権を取られていても,まだ爆弾と魚雷は空母でしたかったが基地に届かせずに撃ち落とせるという,安く作れたらかなり便利な兵種にもなった感が「中戦」にはありそうです

そしてアメリカが同じコンセプトのものを作ることはない,攻めれているならば通常の主力戦闘機で勝てているのでそのまま物量で押し,それに苦戦して同じものを作って戦線に投入しても,曲芸飛行でお互い躱し合って噛み合わず意味がない,ボクサーが互いに特殊なガードして離れているだけでパンチ力はない,これで「中戦」を撃墜出来るならば,そもそも今までのF6FやP51で可能なはずなので,もしも日本が反転攻勢出来たら学んで相手も使うかなというくらい,「中戦」というと軽戦でも重戦でもない万能戦闘機に近いプランになりがちですが,メリハリを設計してみると
航続距離を削った分のリソースで巴戦の性能を上げて敵戦闘機に勝つ局地戦闘機でもなく
上昇力を利用して高度差でのヒット&アウェイで敵戦闘機に勝つ迎撃戦闘機でもないが
制空権が相手にあっても無視してvs爆撃機攻撃機になら活動できる安価な防御戦闘機として
搭乗員誰でも出来る曲芸飛行の設計とセットに存在価値の再評価はなされそうな気もします

No.74

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機9
No.74
•フロート付きのみで勝ちたかった【水上機】

まず慰霊と鎮魂のために史実の紹介を
二式水上戦闘機_(ワイルドキャットやスピットファイヤやBf109は双フロート目指して試作のみだが,ゼロ戦を単フロートで実用化したもので,327機は大戦中の水上機としては世界最多の生産数,島嶼部に飛行場ナシで展開潜伏させようと独自の技術で力を入れていた,もちろん通常の戦闘機には敵わないが水上機にしては驚異的な高性能だった,アリューシャン列島攻略で活躍し軍の規定以外の迷彩をした義勇兵?の噂も)
水上戦闘機強風_(二式と違い此方は純粋に設計から水上機専門の機体,後には虎の子だった紫電改のベースになった機体として有名で生産数は97,なぜか爆撃機には上から時限起爆の30kg爆弾を落としての攻撃を得意とし,インドネシアやマレー半島西岸にてB-24やその哨戒型さらにB-29(←!)も幾つか撃墜している)

シナ事変で水上機が活躍した経験から海軍が力を入れていた,この頃だって相手は陸上機のファイターで,理論的には太平洋戦争でだって出来るはずと,企画の要求ではゼロ戦より60km/hほど速く作れと,実際は計画より100km/h速度は落ちたが,何がシナ事変の頃と違うのか勉強は続きます,空母からが基本の海軍の戦闘機零戦も当時の陸上戦闘機より優秀だったし,戦後のアメリカ軍だってF15より艦上戦闘機のF14が勝てるよう開発している,

これは陸上機<艦上機の話なのですが
さらに陸上機<艦上機<水上機の壁を越える

ゼロ戦だって防弾を無しにし,F14だってかなり高価な可変翼を採用してでも空戦性能を陸上機より強くした,開発陣としては特殊な条件下や技術的メリハリで目指すのではないかなとも,ただそもそも他国は水上機自体が試作のみに終わっている,それを実用化したまでで当時の日本は力尽きた,これを考えるとそう悪くはなかった成績だったとは思えます,もし現代でフロート付きの戦闘機が必要ならばこれは参考にもなりますね

No.75

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機10
No.75
•更に簡単に陸上戦闘機をも躱せるように【水上機】

陸軍の中戦には曲芸飛行を誰もが出来る空力設計を用意してみたが,フロートと中翼高翼で運動性能に制限のある水上機ではそれすら難しい,しかし急ブレーキを掛けて,かつ右に急旋回をするならば,高速での格闘戦において抜群の旋回性能を誇っていたゼロ戦とも,また違う躱し方に敵機からは見えるはずで,それはまた追跡して撃墜するには手こずる理由になる,素人的には前にいた機体が,急ブレーキでいきなり大きく近づいてきて,かつ右に曲がって射線から逸れていく,これを九九艦爆の急降下爆撃に耐えれる(ブレーキ使ってる?)エンジンと,機体を含む急減速への強度設計のノウハウでなら,戦前の技術でも作れなくもないのかなと

失速すると飛行機は墜落するリスクも,急降下爆撃でブレーキ使っているならば当然その計算はしているはずで
ゼロ戦の時速500km/hから
いきなり250km/hにエンジンの速度を絞った場合どうなのか
大丈夫ならばこれを100km/hや50km/hまで
これで確実に躱せるとは思うが,その後早めに速度を回復させねば,もう1回は急ブレーキかけれないので横の敵機などからも狙われたら危ない,曲芸飛行よりは簡単だが多vs多の航空戦を考えると陸軍の中戦よりは
まあ急減速も1回で500から100まで使い切らず
500から300で1機躱し
300から100でもう1機などやり方はありますが
それでも水上戦闘機の方が向いている機能かなとも思います,陸上戦闘機なので曲芸飛行のリソースは水上機には無理でも狙えるので,ここは機能を分け分けして互いに助かるようにとも

そうすると敵の優秀な戦闘機に遭遇してもとりあえずは躱せる,ただしそこからが無いのもまだ中戦と同じ状態で,しかも多vs多の乱戦ではなく,基本的に水上機は島嶼部の目もくれない小島から隠れて単機で発進して,嫌がらせ的にチクチク哨戒機の撃墜や偵察を繰り返す,すると戦闘機の方は此方が単機で躱すのみなら安心して追いかけ回してくるのですが,そのまま離れ小島の秘密基地までは逃げ込めて着陸時にやられないように,対空機関銃の陸上部隊が1門2門でもあれば,敵の戦闘機は離れていき助かるのでは,当然に相手制空権下のゲリラ戦部隊なので,バレたらすぐ次の島へ移動する,パイロット以外は二式大艇で一緒にキャラバンみたく,隠れれない水上機母艦と違い水上機x1二式大艇x1の徹底したスモール化で,ユニット数を分けて多くし島々に散開する,陸上戦闘機や艦上戦闘機とは違った個体による潜水艦に近い戦いを想定したら,特に制空権は敵優位だが制海権と陸上部隊の進出がまだな時は,かなり生き残れるのではとも

No.76

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機11
No.76
•あと有名なのは…’【水上機】

ゼロ戦を改造した二式水上戦闘機と,一から水上戦闘機として専用の設計をした強風との2つ,ただしゼロ戦から作った前者はもちろん,強風の方も企画自体がフロートある水上機なのにゼロ戦より速く勝てる機体をと,実際はかなり性能落ちて完成したのですが,それを改良して局地戦闘機の紫電改になっている,しかもその性能はアメリカの試験で米軍機より優秀な速度などを記録してもいる,フロートが必要で低翼には機体が出来ない条件を外すと,実は見事に強風は要求を満たすレベルには作り込まれていた,この辺りは水冷エンジンだけがウリだった無念の中戦である三式戦闘機飛燕が,空冷エンジン載せたら陸軍一の性能だったのど同じ構図になっています

なので強風や飛燕の機体にオモシロ機能を付けると,後の決戦兵器としての改造に影響が出る,だから曲芸飛行も飛燕の話ではなくて「中戦」という設計思想の話にして,別のものとしてあるのですが,水上機の此方も同じ,では当時の日本にリソースはあるのか?という問題になるのですが,実はタイあたり向けに別に水上機を作って供与していたものがあるらしく,オモシロ機能担当で二式水戦と強風の他に技術陣から生産設備まで,別に作らせるリソースは当時の日本にはあって,この点は大丈夫だったみたいです

もともと空力に不利な艦爆向けのエンジンと機体強度の関係で壊れにくくしてはいるが,更に整備兵つきで二式大艇のキャラバン伴って展開するにしても,フロート付きでも空戦を最優先の性能として求められた前者2つとは違うものを水上戦闘機としても追う運命なので,ダウングレードされているタイ向けを担った企業でも作れるかなとも,この辺りも計算には入れれそうではあります

No.77

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機12
No.77
•そして呂号潜水艦と波号潜水艦みたく’【水上機】

哨戒機を狙うキャラバンもアメリカはすぐに,複座の長距離で構わないので戦闘機の護衛を付けて対応するが,その後も戦略的な目的として終戦まで隠れていろ,あるいは燃料次第ではチラチラ形跡を残しつつ島々を移動していろと,これで向こうの哨戒機と輸送船の護衛に手間がかかり部隊を割く必要性に迫られる,日露戦争の挺進騎兵176人+雇った2000の中国人馬賊で,決戦前のロシア軍がどれほど兵力を後方の警戒に費やしたか,さすがに水上機ではアメリカはすぐ殲滅してしまうので,実際には破壊活動も出来ずにいるだけの可能性によるブラフしか無理だが,
パラオだけで大小200の島々
フィリピンなら7641
どこかにキャラバンが20残っている
素人の思考実験だとこんな感じでやっていますが,歴史上ではフィリピンならば陸兵のゲリラで沖縄戦の最中はおろか,日本が降伏した後も9月ごろまではウロウロしていた,これを水上機と二式大艇ならば,沖縄攻めるアメリカ相手ならばフィリピンより南に展開潜伏し続ける,呂号と波号の噂は常にありますが,浅瀬にいる潜水艦は意外に上空から見つかりやすくカモフラージュも大変で,潜伏のみならもっとお手軽に,水上機と二式大艇のキャラバンセットも活用出来ないかなとも

戦闘の気配もない離れ小島にずっと隠れているだけならば消耗品は食料だけになり,これは島民から貨幣で買うとなると,国際的な交戦規定ではアメリカからみたら敵国民に扱いはなるのかな?,補給もナシなのでカネが続かないならば,戦後植民地からの独立を助けた例から島民に養ってもらうとは言え
「我々が全滅したあとオマエ達(←現地人)は島民同士の自作自演で殴られた青タンつけて」
「日本人に食料を略奪されたと言い訳して逃げろ」と教えておいてあげると
彼らも戦線がアメリカに押されてその勢力圏下になったあとでも,安心して食料くらいは届け続けてくれるはず,隠れているだけの格好悪さもあるので,略奪したとの悪者になってでも,土人呼ばわりまでしてパラオ人を逃がした陸軍さんみたく,見つかって玉砕の際に島民は無傷で逃したとの美談の準備もしつつ,待機の日々を送る

後方の米軍基地そのものでなくても,日露戦争の時だって176騎が橋を爆破しようとして失敗しつつ,テキトーに他の橋を半壊させただけ,敵地のド真ん中なのだから当たり前とも言えるが,それでロシア軍は3万人の部隊を奉天会戦の決戦に使わず後方警備に回していたりする,これの再現をこの兵装ならば決戦の側面支援ではなく,終戦までの持久戦として最期まである程度以上の部隊を張りつけにする,まあ1945年時点でアメリカは自国本土に10万機の航空機を待機させていた位ですから,警備の戦力くらい幾らでもという勝者の余裕は見せてもいますが,我々日本側としては戦略的に持っていなければいけない部隊の一つ,無い史実では島々での残存陸兵のゲリラのみになっていたので,もう少し意図的に仕事の一つとして考えてみました,これならば急ブレーキなどの面白機能を新たに付ける必要なく,単純に歴史上活躍した二式水上戦闘機や二式大艇を,アメリカが勢力下に収めた南方の島々に忍ばせておくだけで実はやれてしまう,キャラバンとしての整備を含めた部隊のセットと食料調達の仕方が,この追記の要にもなったりします,またメモ代わりにupしておきますね

No.78

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機13
No.78
•鍾馗の鎮魂だとこんな風に(上)’
戦争をすると環境がどんどん悪化する,国民が食料すら無くなって苦しんだ話はよく戦後に語られていましたが,実は睡眠のたびにしんどい夢を見させられて逃げれない苦しみにのたうち回る,二式戦闘機にこの名を冠した事自体かなり日本中で苦労していたのでは,戦場での勝てない話ばかりが言われますが仕事としてはまずこれがあります,ここでも神さまは睡眠中の夢こそが自分たちの得意分野の癖に,自分たちの神格からはビタ一文出さずに外来の仏教から名前を戦闘機に出していたりもする,相変わらずの日本がここにあったりします

ただし戦争2年目でアメリカがヒットアンドアウェイに戦法が傾いてきた対抗馬の第一号としては,半分のエンジン馬力ゆえの悲哀をかこつ事にはなる,陸軍全体としては次の三式戦飛燕でエンジン馬力でなく,戦闘機先端を液冷で細くして重戦を挑み,これも空冷でなく慣れなかった整備不良と,神さまから開発陣まで設計で液令エンジンを怖がった為に,「中戦」のコンセプトを混ぜて逃げざるを得ない日本の限界で,やはりアメリカには一撃離脱の戦いに敗れている

この時代の日本だと空冷エンジンのみ,しかも馬力は欧米の半分が国力から形而上的にも限界みたく,空力が悪くなるはずのそのエンジンを飛燕に臨時に載せた五式戦闘機という改造型では,陸軍戦闘機中最強になってしまった機体設計ではあった,その為か純粋に開発から流用ナシで作った四式戦闘機疾風になると,実はアメリカ軍の戦後テストで向こうの主力戦闘機より,重戦で勝てる性能の数値を記録していたりしている,オクタン価の高い燃料や整備技術が彼方並みになると実は目的は達成出来ていたりも,しかし国力の小さな側の日本は,まだまだディテールまでは全力を出せていなく,リソース不足から,やはり実際の戦場では疾風もアメリカ軍機を駆逐するには至らなかった事実もあります

そんな実験室レベル試作機レベル生産レベルではクリア出来ていたのに,運用レベルで敗北した重戦勝負の一番手の鍾馗は,惨敗ではあるが後継機のための捨て石みたくしっかり働いてもいます

No.79

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No.79
•鍾馗の鎮魂だとこんな風に(下)
さて巴戦のみだと相手が判断すると,あちらもシフトして接戦になる,だから勝てない鍾馗でも一撃離脱の動きを少数がすると,相手は警戒し本当の勝負をしているゼロ戦が敵機の撃ち落とす確率はより高くなる,実は日本軍だと戦車もこれに近い仕事はやつていて,どちらも投入後しばらくしてからは,爆撃機攻撃機を狙うのみになったり自走重歩兵砲の役割に徹したりしていますが,戦闘の記録を見てみると,たまにvsアメリカ戦闘機やvsアメリカ戦車をしてあっやりやられていたりする,ここだけで見ると無駄死にとしか考えられないが,この動きを撃退してからの敵部隊の反応には,やはりどこかこれらへの警戒が残り,ゼロ戦や地雷抱えた歩兵に対してリソースを減らして判断が鈍り,より多くの損害を出していたりもする

これはアメリカ軍もやっていて,彼方は逆にドックファイトが苦手だが担当はF6Fになるのかな,このせいで日本側も速度で攻めてくるP38やP51に判断ミスで遅れをとるケースも,物量で優勢なアメリカの方が上下に打ち分ける手数の多さは常に見せつけやすいが,逆に軽戦一辺倒の日本側が稀にこれをやると完全に不意打ちになって,ガクンとその後のリソースは旋回して勝負してくる紫電改や歩兵に集中できなくなる,鍾馗も飛燕も一撃離脱同士の負け方に生産は早めに打ち切って,後継機へと工場はシフトしているのですが,かき集めの中にいたら5~10機を2回,後から敵機のいる戦場に突入させて,必ず「重戦の動きをしながら」相手に討ち取らせる,カミカゼみたいに戦果はない特攻ではありますが,それでも鍾馗で1944年や45年でも役には立てる,出撃前に搭乗員にそれを伝えてやって送り出すのも生還しない彼らへの礼儀であり,士気を保つ心遣いでもある

旧式でよいからワザとその兵種の動きを見せて別の主力武器で相手を撃破する,鍾馗に限らず屠龍でもやれますが,速度と敵との距離の関係で海軍のフネでは難しそうではありますが,別方角からの攻撃を確実にするための囮とは違い乱戦の最中で
一撃離脱に勝てない一撃離脱を仕掛け
戦車に勝てない戦車で突撃をする
性能は旧式なので既に戦いを始めている戦場にやや遅れてが条件で,目立つようにワザと真っ正面からでもよい,自身の命を棄てて心理的なリソースを分散させて実力を発揮させない,カミカゼより囮よりさらに軽めな人命の重さではありますが,完負けだったレイテ沖海戦で気を吐いて,空母を沈めた彗星9機や駐機していた航空機を焼き払って疾風11機みたく,少数でやる腕自慢の神さま達より戦えないが戦場でひと働きしたいレアな神格が,似た仕事としてやってもいそうな気もします

あと注意した点といえば
1.旧式機は初めから見えていたらすぐ処理されるので後から登場し
2.飛燕と疾風はアメリカでは旋回しているイメージあるなら鍾馗が一番で
3.そのスコードロンいるか?と敵が思い込むの機数は5機くらいからか
みたいな感じになります

No.80

レガシー軍事論

太平洋戦争 航空機14
No.80
•航空戦で負けた理由も補給の問題(上)’

1943年から日本のゼロ戦もなかなか勝てなくなったのは有名ですが,防弾板をつけて重くなり格闘戦に不向きになった改造は後々議論になっています,それ以上に当時南方での最前線の空港基地を考えると,滑走路の横に野ざらしに戦闘機から何から並べておく,空母と同じで敵機発見からエンジン始動させて離陸して,僚機も揃って皆で迎撃に向かうのに何分間かかるか,案外陸上にある間にアメリカ軍機が飛来してそのまま破壊されるケースもかなりあった,一度の空襲で100機単位で失っている事が何回も,これが空母vs空母になると実は索敵で負けて先に攻め込まれた場合も,自分たちも攻撃をするつもりで敵艦隊に向かって接近しているので,エンジン始動から爆装雷装の準備まで,陸上基地のノホホンさとはかなり雰囲気は違っている

しかしこれ位は日本の基地航空隊だってプロの軍人なのですから当然理解はしていて,目視による見張りから哨戒活動までは仕事として当たり前,だが「ガソリンの一滴は血の一滴」とすら現場ではケチる傾向と,そもそも10機いる隊で昨日は5機今日飛べるのは3機みたいな整備不良にも悩まされる,この状態でアメリカ側は空母vs空母の感覚と同じで準備をしつつの接近をしているので,もう新鋭機でキルレシオもしんどくなってはいた上に,先に攻め込まれて陸上にいる間に破壊されてしまう

見張り台の設置や狼煙または無線通信すら南方では何故か後手になっている感も,B-29からの本土防衛で漁船を徴用し,無防備なままで遠洋に配置しておいて爆撃機の編隊を見つけたら,無線で本土に知らせて自身はその後は為す術なく沈められて散っていく,140万人は餓死している中の事なので沈められた総トン数お構いなしで送り続けた,輸送船で7000隻6万人を失ったのと同じな民間の索敵係の悲愴な任務の話ではあるのですが(これも舟の数と人数はいつか鎮魂にこの場に載せておきたいです),この後ではこのように爆撃機対策でやれているのに,プロの基地航空隊で出来ていないのは謎,最初はムリムリな戦法や装備や練度の戦闘員がパラパラと逐次投入されていく,またしても「カミのあれか?」という負け方を南方の基地航空隊はしていたりもします

No.81

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No.81
•航空戦で負けた理由も補給の問題(中)

この南方での負けは悔しいと言えば悔しく,敵新鋭機へのキルレシオと整備不良の問題で無理に勝ち負けをひっくり返す気は無いのですが,二式大艇などでの水上機で前進して数人だけ狼煙要員を配置して,一度無線で知らせたら,そこへは攻め込まれて×になっても戦死は無線機と双眼鏡と要員数人で,また二式大艇はちょっと隣の島々や半島の向かい側に人を運ぶ,これならば潜水艦から漁船まで活用して可能性あるのですが,食糧の補給から異様にフネを失っているので,損失もかなり出るかも知れない,隠れながら運ぶ側の腕と,すぐに降ろせる地点がどれだけあるか等の運び易さ,これが発進までの所要時間を稼ぐ距離で基地の周り○kmの地形が,どうなってるかにもよるのではと,ポツンと孤島にある場合は海に漁船浮かべるしか方法はないので

一度送った後の補給の問題に関しても,ニューギニア戦線での自活の話は5万人で無理だからどうのの話で,双眼鏡と無線機のみの要員なら交代で見張る事考えても15人もいらない,すると陸軍の悲惨な餓死の話への再現も,この人数で周りがあとは自然ならば,サバイバルの技術を教えておけば食糧は持たせるだけ持たせて尽きても,自活で生き残る率は前線の中ではマシな状態になる,部隊としての人数になるから島に喰えるものが全くなくなる程,食べ尽くして餓死してしまうのであって,15人もいないのならば後は昔ながらの狩猟民族と自然の需給バランスで,無線要員は養われ人類が長く暮らしていたのと同じになるはず

ただしアメリカ側も順番にしらみつぶしに小島全てを順番に上陸していけば済み,この状態で空襲すれば良いだけ,良いだけなのですが山1つを眺めて「3人しか日本兵はいないのか?」と,面倒くささで飛び石作戦は破綻し,島々に小部隊を上陸させてもそのどこの山から無線で米軍機の移動は伝わり,その把握で基地航空隊が空中戦で健闘すればここから米軍は先へ進めず,あちらがポートモレスビーで見せた守り方を試す機会にもなる,ただしアメリカ軍もそれならばと後は本格的な上陸作戦での制圧に移るので,準備などで多少時間を稼げるが何時かは押し潰されるか

No.82

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No.82
•航空戦で負けた理由も補給の問題(下)

ここまでの面倒くささと,最初は恐らく普通に1回は仕掛けるはずなので,そこで大善戦をすればよい,まだ空母で夜間に基地航空隊に近づいて明け方に空襲するなど,索敵の目をかわす戦術は向こうにもありますが,ガダルカナル撤退後のソロモン諸島もそうですが,日本側には補給もなく食糧弾薬もほとんど無い,つまり立て込もるにも物資すらないので,攻め込まれて上陸されているのに先に攻撃を仕掛けては部隊部隊で玉砕していった,

ミリタリーの常識としては下策中の下策である戦力の逐次投入が大好きな神さまは,自分の都合でそれをやらせてはいるのですが,そんな陸軍の状態とはまた違う守り方を,少なくとも地上にあるうちに先制攻撃で100機単位で何回も破壊されるのではなく,新鋭機の有無も彼我の航空機の物量差も整備不良の問題もあって,1回きりで負けていくにしても,もう少し航空戦でも華を持たせてやれればと思い,地上で戦闘機を破壊される可能性からまずは減らしてみようかと,霊や空想ではなくお経唱える際の鎮魂のための酒の肴として,守る側として無理なく出来た可能性ある戦術的な索敵部隊の話も記しておこうかと

補講として移動出来ない基地と空母の差は防御力になるのか?の話も出ますが,基地の方は守る場合には戦闘の時期などを選べないので,いきなり来襲して100機単位で地上撃破される,これは燃料をケチって哨戒機を飛ばしていない太平洋戦争の南方での特殊な事例で,逆に本土防衛での基地航空隊になると,流石に補給は陸伝いに続くので哨戒機の分くらいは贅沢出来る,すると奇襲される確率はもう少し下がるので,敵が来る頃には飛べる戦闘機は全機発進して,地上で100機も撃破される事態はずっと少なくなるのではと

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No.
重爆航空艦隊を商船みたくには出来ないか

•機銃でも工夫をしていて(上)
ドイツからの輸入機をコピーした最初のキ番号はまだまだ手探りのなか,総生産数は118機,219機の説もある
九三式重爆撃機一型 / キ1-I_(飛行審査の結果いくつかの問題点は指摘されたものの導入が急務だった陸軍の事情により1933年同年11月に制式採用,エンジンの出力不足により双発機にもかかわらず片舷飛行が出来ないなどのことから事故が多発した,また低速で鈍重な機体だったため現場での評判は芳しくなかった)
九三式重爆撃機二型 / キ1-II_(機体全体に大改造を行い速度性能や航続性能にわずかながら向上が見られたため,1935年に制式採用された,しかし二型でも欠点は根本的には解決されておらず実戦部隊からの評判は悪いままであった)

「4人しか乗組員は居ないがてっぽーは八九式旋回機関銃が4丁ある」
「すると誰が操縦して」
「誰が爆弾を投下するのか」
そんなキ1と番号は最初で華々しいが苦労もしていた九三式重爆撃機,艦船で乗組員が不足した場合,小説などで登場して多少考える,ある意味アリではあるやり方をしてみせた機銃だが

海軍が遭難対策で双発機を好むのは今でも同じなのですが,それすら出来ない癖に,なんで双発機しているのか?とまで言われるなか,重爆撃機ぶんの爆弾搭載量を積んだ仮想としては単発機という,発想で構わないとすら割り切って,しかしそれでもエンジン1基ではこの1500kgの搭載量は無理なので,レーゾンデートルは確立されてもいる

操縦士の他は後ろに3人いるとは思うのですが,爆弾投下専門の係が1人だとしたら2人でウロウロ敵機に合わせて,一番近い銃架に移動して迎撃をする
副操縦士が必要ならば胴体には2人,すると恐らく爆撃時にはこの2人かどちらか1人が爆弾投下専門の係も兼務する
目の前の敵機を射撃しながら
他の銃架に移動した他が良いか判断しつつ
さらに爆弾倉での仕事も投下時は機銃は放り棄てて兼務する
キャビンアテンダントから店舗での接客などでは,テキパキと1人で幾つもの仕事は当たり前ですが,戦場では重圧あるのでミスが多発する,なので大抵は仕事一つにつき人間一人と贅沢に軍隊は成り立ってもいたりします,その常識すら神さまは無視してボマーとしての腕を多能工化しろと命じて,成り立たせてもいる,実際に戦地で働いていた乗員は器用ではあるのですが限界はあり,イマイチ機銃でも爆弾投下でも命中率は良くなかったのかなとも,この点も次の九七式重爆が最初は機銃3しかなく,爆撃手に人数割いた理由にもなりそうです

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No.88
•機銃でも工夫をしていて(中)

そして設計にこなれてきた次の九七式重爆撃機になると

キ21九七式重爆撃機派生型
一型甲 / キ21-I甲_(最初の量産型である,後上方に連装である八九式旋回機関銃 特1挺,機首前方および後下方にテ1 試製単銃身旋回機関銃各1挺,全て7.7mm)
一型乙 / キ21-I乙_(機体尾部に遠隔操作式の八九式固定機関銃1挺を,胴体側方に左右兼用のテ1を1挺設置している,この尾部機関銃の遠隔操作は後上方射手が兼任するもので,射界が狭く専用の照準器もないため命中率は低かったが,後上方と後下方銃座の死角に入ってきた敵戦闘機への威嚇用としてはかなり効果があったという)
二型甲 / キ21-II甲_(最多生産型として1944年9月まで量産された太平洋戦争期の主力型,時速40kmの高速化と主輪の完全引込化や防弾装備強化,左右兼用であった側方銃を2挺にそれぞれ専用とし,テ1をテ4 試製単銃身旋回機関銃二型に換装,これにより7.7mm単装5挺双連1挺となった)
二型乙 / キ21-II乙_(太平洋戦争中期以降の主力である,後上方を一式十二・七粍旋回機関砲装備の球形砲塔に換装している,なお戦地では応急的な現地改造として操縦席側面や側面乗降扉などにテ1やテ4と銃架を追加装備した部隊もあった)

一型甲は乗員は九三式の4から7名になったのですがなぜか初期型の機銃は3,人数と機銃数を無理なく合わせた,爆撃に集中させたとか,ただし防御に不安があったのか
一型乙として,まず左右兼用に横へ撃つものを1銃架プラスする,左右に銃は余っていて足りない人間がウロウロ移動して撃つスタイルから進化させた,日中戦争が始まっているので機銃の数もケチりつつ乗員は多いので一人割く,さらに遠隔操作式で銃架にいない場所の機銃も兼任で一つ射撃可能にした,命中しない威嚇以下のハッタリなものでも戦場では痛く好評だったみたいで,プロの発想ではなく民間人の武装論でよく見かけるものなのですが,見事に一働きしていたりもします,これで4+1に機銃数をあげる

二型甲になると左右兼用から機銃2人員2で左右に当たるスタイルに,これがアメリカ戦初期からの大戦中主力を担った型,やはり米軍機は手強かったのではと
中期以降の二型乙では戦地で応急の銃架を足す部隊もいて,ただし乗員数は変わらないので,ここで前型の4人なのに4つ機銃があるやり方を採用しているのではと
それを考えると九三式重爆の防御も悪くは無かったのでは,それすら応用して機銃の工夫を入念にしたこの九七式重爆は,大戦末期の飛べばそのまま撃ち落とされる1944や1945でも,旧式機にも拘わらずヘンに戦果を残していたりもします

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No.89
•機銃でも工夫をしていて(下)

百〇〇式重爆撃機呑龍
人数も7名から新型機は8名にして,機銃も12.7mmにまであげていた九七式後期型からさらに一門だけ
20mm機関砲一門
7.92mm機関銃5挺と
破壊力をまして機体単体として防空基幹船みたくしている,当たれば墜落の世界で必要か?とも言われるが,弾が大きいと射程距離も長くなる,この辺りの効果を活用したのではと

四式重爆撃機飛龍
機銃は一門減らしたが7mmから全て12mmにして底上げの方を採用している,防空基幹船みたくな20mmは据え置いた代わりの措置なのではと
二式 20 mm 機関砲 ×1(胴体上部)
一式 12.7 mm 機関砲 ×4(機首、胴体左右、尾部)
後期型はさらに12.7mmを一つだけ連装にもしていて,銃架の数は変わらないが倍の弾丸を撃ち込めるようにもしていたり,1門しか改修しないのは戦局が苦しく物資などの節約と,それでも効果は知っている妙に自信あったりもする,いつもの日本だったりもしたりします

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No.
重爆航空艦隊を商船みたくには出来ないか

•防空基幹船に近い研究はしていた(上)
商船はおろか駆逐艦すら何隻も失っているので過度の信頼はお勧め出来ないが,機銃の研究と活用を九七式重爆でしていたので次は防空基幹船みたくできないか,すると九七式で特に機銃は念入りに工夫をしていたのですが,後継機になると一定のノウハウは獲得をしていて,設計技師も次のアイデアを試していたりもする

九七式重爆と比べると目立つ活躍することも無いまま終わった,一〇〇式重爆撃機呑龍がそれなのですが
一型  / キ49-I_(最初の量産型で1941年8月から1942年8月までに129機生産された)
二型  / キ49-II_(エンジンをハ41からハ109に換装した性能向上型,武装の違いによって甲や乙や丙=武装を全廃した哨戒機型に分かれ,さらに防御武装を全廃し800kg爆弾を内蔵した特攻機型の二型改があった,687機生産)
これは本機の性能ではなくて,多くの機体が対ソ連戦を見越して満州や中国北部に配備されたため,実戦参加の機会が少なかったことも理由であった,元来陸軍の重爆は対ソ戦専用に適応させた機種であったこともあり,またエンジンに信頼が置けない本機は比較的長距離の侵攻や洋上飛行を伴いがちな南方戦線では特に使いどころに乏しかった,生産数も2000機を越えた九七式重爆と比べると,各型あわせて813機(832機説もあり)と伸びなかった

そんななぜか活躍が少なかった呑龍に全て揃っていたりもしている
一〇〇式重爆撃機キ49派生型
呑龍三型 / キ49-III_(ハ107またはハ117にエンジンを換装した型,テスト中に最大時速590km/hを記録したが試作機6機に終わる)
キ50_(空中給油機型,試作のみ)
キ58_(呑龍二型の爆撃装備を廃止し武装を強化した編隊擁護機で1941年までに3機試作)
キ80_(武装を強化した指揮官機で1941年に2機試作)
1941年には既に試作の段階まで完成させていて,船体の堅さは防弾板のみを58か80にて強化しておくか,自動消化装置に代表される珍しい安全装置を機体内に散りばめておく


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No.91
•防空基幹船に近い研究はしていた(下)

キ67四式重爆撃機飛龍
海軍の生き残って反撃した空母は飛龍?蒼龍?,そんな思い入れも強く命名を珍しく陸軍さんが空母から貰った,四式飛龍に至ってはさらにユニークに中戦曲芸戦闘機と同じ能力を獲得していた

航空撃滅戦に適したキ21九七式重爆撃機以降の重爆撃機に対する運用思想から、本機も重爆と称されながら同時代同クラスの他国の機体と比べて爆弾の搭載量は低いが
強力なエンジンによる良好な飛行性能
急降下爆撃に耐える機体強度
長大な航続距離により
もはら制空権のない大戦後期の実戦投入にもかかわらず際立った活躍を見せた,実戦に使用されたものでは日本陸軍が最後に開発した双発重爆撃機である

搭載量を減らした機体に2000馬力級のハ104を搭載していることもあり運動性能は単発機並と評され,爆弾を搭載していない状態であれば曲技飛行もできると言われた,また機体も運動性に相当する強度を持っており,重爆にもかかわらず急降下爆撃用の急降下速度計が装備され,600 km/h以上を示しても何ら異常は無かった,終戦までに生産されたのは635機である
甲型_(450号機以前の機体は甲型とされた)
乙型_(451号機以降の機体は後方の12.7 mm機関砲が2連装に変更された乙型となっており)

飛龍でも防空基幹船みたくな計画はしていたが
キ69_(キ67を改造した爆撃掩護機,重爆の編隊内で護衛を務める,計画中止)
曲芸飛行の能力を足している
🎎🎏での中戦飛燕をベースにした改良案は現実味もまああるのではと,史実では爆撃機の生還率や防御力の為に隠し味みたく使っていましたが,僕はライオンの横で「最強」でいられる虎やチーターやピューマみたく,草食な爆撃機や雷撃機を喰らう戦闘機として設計したのですが,爆撃機を守る戦闘機までは出来ない,敵戦闘機を無視して雷撃機や攻撃機は撃墜できても,爆撃機の天敵はこれら爆弾や魚雷の運び屋ではなく戦闘機そのものなので

それでも格闘戦ナシで味方を守らねばならないのは,後述する屠龍などの双発重戦闘機では条件変わらないとも言えて,やれなくもないが飛燕は巴戦でも一撃離脱でも性能的に負けていて,上昇と急降下で撃墜の可能性ある重戦闘機とはvs戦闘機になると,実は特性から当てられる任務としては似ているようで少し違ったりもしています,駆け引きで近寄らせないだけなので出来なくもないが,相手も被撃墜率が屠龍と比べてゼロだと知るとかなり態度変わるのでは

さて話題をもとに戻すと,護衛戦闘機ではなく代わりに船団の高射砲みたくな,敵から見たら標的とセットな見た目と機体性能でそれをする,船団を守る護衛戦闘艦艇ではなく
戦闘的な航跡や上空での戦闘機動は出来ないが
皆と一緒に真っ直ぐ進むのみだが
それでも商船で商船を守るみたいなコンセプトの爆撃機改修随伴機,すでに呑龍の開発時点で完成形はあったようにも思えますが次の飛龍の設計が上手くいったので

船体の堅さの代わりにフネにはない航空機ならではの防御として,軽快さを取り入れていた模様です,ただこれは設計にアレンジの余裕ある船団とは違い,同型機での差異化は空力設計上難しいみたいなので,防空基幹船みたく特に優秀な核としての役割は難しいのかなと,ただし運用の側で爆弾倉を空にして曲芸飛行を「いつでも」出来る状態に,数機だけしておくと似た効果はあるかなとも
皆が使えないが隠し味として持ってるのと
その中の数機は本当に曲芸飛行出来る状態で随行しているのと
どちらが重爆航空艦隊を堅くできるか,キ69とかはこれに近いコンセプトで活用できそうでもあったりします

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No.
重爆航空艦隊を商船みたくには出来ないか

•史実と理論で油断はしないように準備しつつ
重武装による生存性の限界
重武装することにより敵戦闘機の攻撃を撃退するという戦術思想は,爆撃機の防御火力の有効性を過大に評価したことから生まれた(これは「屠龍」等の複座戦闘機の後部旋回機銃に対する過大評価と同根である),当時の爆撃機の防御火力は本機も含めて全て人力操作・照準であり,高速で軽快に動き回る単座戦闘機に対して命中率はきわめて低かった,結局のところ当時の技術では戦闘機の護衛なしで活動できる爆撃機は実現不可能で机上の空論に過ぎなかったと思われる,圧倒的な高性能を誇り動力銃座をも装備し日本の戦闘機を寄せ付けないとまで言われたB-29戦略爆撃機ですら,護衛戦闘機を付けていない時期には少なくない数が撃墜されている

とは言え1943年6月のポートダーウィン空襲では一式戦闘機「隼」の護衛があったとはいえ,出撃した18機中16機が46機のスピットファイア隊の攻撃を耐え切って帰還している,そのため戦闘機との連携が良い状況では一〇〇式重爆の防御火力と防弾装備の有効性は高く評価されることもある,しかし実際は帰還した機体の多くが大破しており,修理不能として現地で廃棄され一〇〇式重爆のポートダーウィン空襲はこの一回きりしか行われなかった

※しかし執念の帰還という話題でも一つ作れそうなケースなのですが,アメリカの機材補充や整備状況ならば再び使えた機体もあったかも,こちらはこちらで搭乗員の優秀さは薄れず機体の破棄もないので実際のダメージすら軽めな評価にもなるのですが,当時の日本のリソースではこういう結果に


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No.93
•先に戦い方で生還率を上げてから(上)

あとは戦い方で敵は的として重爆撃機を狙ってくるのは分かりきっているので,高高度で違う方角から伏兵みたく待ち構えるならばBf110ですら不死身に近いとの評価はあるので,爆撃機を狙えば横から襲って自分を狙ってきたら急上昇と急降下で退避する,追いかけ回しているうちは日本爆撃機を狙うことは無理なので,そしてまた重爆撃機を横目に置ける伏兵的な位置に待機する,繰り返して間合いの取り合いのみで劣勢な戦闘機でも逃げ方があれば何とか務まるかなとも

格闘戦で遮二無二に敵機と距離を詰めて撃墜を狙う隼とセットならば守り切れるのでは

アメリカもB29で直掩機のノウハウはありますが,戦局終盤では新型機の優秀さと機体の数の差であまり考えずに,
「日本の戦闘機を見かけたら爆撃機に触らせずにその前に襲いかかれ」という風になる
実際に近寄れなくなって高射砲頼みになってさらに苦労もしている

空母の護衛でも艦載機は同じ発想で木製の飛行甲板やられたら即死なので,必ず割り込む形で敵機の撃墜を目指すのですが,護衛する対象が頑丈で一発くらい当たっても大丈夫ならば,実際には命中なしで逃げるタイミングを選ぶとしても,立ちはだかるのではなく横から狙った方が無理なく敵をやっつけてしまえます

単純に爆撃機隊1と護衛の戦闘機隊1を将棋の駒みたく,ひとつにまとめて離して置いて考えていると,敵の増援のない場合のみ有効となるうえに高高度から爆撃機隊が離れれなくなる,実は高度1万mからでは工業地帯はおろかその都市全体にすら爆弾は命中しない,ただしその為に高度を下げてしまうと護衛戦闘機の方も双発型を想定している場合には離れての囮もこなせなくなる,実は戦闘機同士で劣勢でも強行爆撃出来ないかから始まったアイデアなので,爆撃任務の有効性以前の段階だけの話であったり,まだまだベストな選択肢ではなかったりもするのですが


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No.94
•先に戦い方で生還率を上げてから(下)

もっとバラバラに個体の動きとして,爆撃機ひとつひとつとそれを囮に離れている戦闘機ひとつひとつを駒として見たら
こっちの爆撃機で戦闘機が横から狙って
こっちの爆撃機では敵機は戦闘機を狙い離れていった
これを爆撃機隊を中心とした空間のあちこちでやる事になるのですが,敵機が戦闘機を一機追いかけて離れても,テキトーに爆撃機隊と残りの戦闘機隊はいて,各自がバラバラに狙われて離れていっては気運を失いまた互いに舞い戻る,ドックファイトを隊と隊でみたらこれは当たり前で,追いつ追われつの空中戦を1vs1でしているようで,諦めて別の敵機を狙う,逃げている方もまた敵機を狙う,まあ一度うまく逃げ切れた場合だとこの時点でボロボロなので,戦場にはいるが帰還優先して今日は仕事お終いという,武道系なパイロットも多々いそうですが

この爆撃機隊を要塞や城に見立てた空間として敵味方各機の機動を眺めていたら,日本側の戦闘機隊は,1vs1がテキトーな離脱合戦ですぐまた持ち場に戻るだけなので,それを空間で雲霞のように点として回りをウロウロしているのならば,多少敵があとからこの空間に追加されても何とかなるかも知れません,少なくとも将棋の歩を2枚離して置くだけの初期段階での思考実験よりは,だいぶ爆撃機隊を守る戦場としては保てるのではないだろうかなと,この敵戦闘機が足されるまでの時間に,横から狙って先にいたのを撃墜して数を減らせれていれば良いのですが,この戦い方で撃墜しながら追い払えるのが味方戦闘機の数と同じと想定して,相手に援軍が参加して1vs1以上になった場合でも爆撃機隊と連携して,何とかいなしにいなして味方の被害をナシで通すには敵が1.2倍や1.5倍,2倍や3倍までどの線で落ち着くかまで,あとは細かい点が分からないコンセプト論からの立場なので書けないのですが,理屈のイメージとしてはこんな感じになります

速度が敵の方が上ならばいつまでも追いかけてくるので,振り切り役に隼などを,こちらはドックファイトを短時間仕掛けてサッと離れるには向いていて,隼だって敵の方が速いのですが,爆撃目標を離脱する段階まで相手は飛行場から遠ざかっていたならば,案外あっさり切り上げるのも確かなので

重爆撃機隊の航空戦艦論としては護衛戦闘機の運用で不沈に見せかけたに過ぎず,純粋な直掩ナシでの防御論としては海軍さんの第三艦隊用に用意した,商船で商船を防空するのと同じ理屈もあるので,機体サイズでこの分の機銃が用意できない一式陸攻用の護衛戦闘機論にしますか,防弾が足りなくて一発も受けれないとの辞退もあるみたいですが,どちらにも使ってどちらにも恩恵をが基本ではある,だとすると重爆撃機隊にはこの護衛戦闘機の運用に加えて,自身の防御力の二重な回避率で目標まで侵攻していく事になります

太平洋戦争 艦船

No.83

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船1
No.83
•巡洋戦艦とポケット戦艦(上),【主力艦について】
巡洋戦艦は戦訓から各国が避けるようになっていたのですが,艦隊決戦の後ろ2隻にいると意外に効果的,東郷ターンをした日露戦争でもそうでしたが,まず先頭にいる艦隊旗艦が装甲厚から主砲の威力まで一番あるので,自軍がダメージを受けやすい,なのでお互いにそこに向かって火線を集中させるのがセオリーになる,その状態でわが国艦隊の後ろ2隻だけ,装甲厚はかなり薄めだが艦隊旗艦の最新鋭のと変わらない威力で,主砲ブンブン振り回して撃ち込んでくる,この手の決戦では何としてでも1隻でも多く主力戦艦を建造したがるものなので,装甲厚の分コストを削って隻数を水増しして決戦に望む

戦場ではとにかく最新鋭の艦隊旗艦を潰さないと自軍の艦隊にダメージが出るので,後ろ2隻に狙いを定める余裕はない,装甲厚の薄い巡洋戦艦でもユットランド沖海戦のような沈み方はしないのではないかと,条件としては常に最新鋭の主砲と同じ威力をが必須なので,戦艦建造のリソースを浮かす目的としても,他国に発注して構わない,そうやって常に性能向上のサイクルは維持しつつ,その分早くなる退役を,友好的な途上国への売却によって次艦を購入する資金源にも使う,欧米で戦艦は無理でも巡洋戦艦の建造ならば一手に引き受けて目立ちたいという,中堅クラスの国家は幾つか候補はあるだろうし,途上国へ次々渡っても戦艦で主力を構成する欧米は怖がらない,そして途上国としては自国の力量では望むべくもないフネを,戦艦には太刀打ちできない巡洋戦艦とはいえ保有する事が出来る,現代では誘導ミサイルの時代になり巡洋戦艦はおろか戦艦すらいないのですが,コンセプトの再利用に向けた思考の「型」としてはこのようになるかなと

ただ後から巡洋戦艦については史実通りに建艦競争のコストから解放された艦種として,相手が止まって見える速力での命中率と速射で沈めるやり方を勉強した,すると後ろ2隻でコストを下げて隻数も砲門数を稼ぐやり方はどうしようかという話にもなります,単縦陣の後ろにつくならば旧式戦艦の主砲のみを新鋭並みに改装するプランか,戦艦での艦隊決戦ではなくより小さな艦での単縦陣使うタイプにアイデア自体を回してしまう,

例えば重巡洋艦部隊の後ろ2隻を軽巡洋艦の装甲厚だが排水量と主砲威力は新鋭重巡並みにする,これで夜戦の隊列の最後尾に参加したらコスト的にどうなるか,最上型が国際条約による排水量規制を誤魔化すために似た仕様に既になっていたのですが,「型」として別枠にするならば軽巡洋艦や駆逐艦でも応用は可能になります,史実での巡洋戦艦が有効だったならば残し方はまだ他にもある,これもメモとしてupしておきますね

No.84

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No.84
•巡洋戦艦とポケット戦艦(下)
ポケット戦艦に関しては巡洋戦艦と違って装甲厚はあるのですが,それが中途半端なもので,重巡洋艦には絶対に勝てるが戦艦相手にはかなわないという,半階級ズラしたユニークな存在,これがレーゾンデートルになる

なので艦隊決戦ではどの位置にいても,旧式戦艦と変わらない戦力の計算にされてしまうのですが,これを単艦で主力艦艇など敵味方どちらもいないようなB海域に派遣すると,少なくとも重巡洋艦までは絶対に勝てなく,しかも単艦での行動を想定しているので船速は戦艦よりも速め,なので足の遅い旧式戦艦ならば同じ海域にいても見かけたら逃げて,その先で商船から重巡洋艦までを荒らす,速力と砲力があって装甲厚のない巡洋戦艦では,実はどちらにも圧倒出来るが沈められる可能性もあって,だからこそ艦隊決戦の後ろという安全地帯を提供したのですが,ポケット戦艦の場合だと逆にB海域にポツンと出される方が,絶対的な安全地帯になって,好き放題暴れ回れる事になる

注意点としてはこれは皆が持ってしまうと,ポケット戦艦vsポケット戦艦という階級が出来てしまう,すると巡洋艦vs巡洋艦や駆逐艦vs駆逐艦みたく,各国の間での比較対象になり,半階級ズラす意味がなくなる,それならばもう1隻戦艦を作れば済むだけなので,なので5海域あるのならば2か1海域に1隻づつ,他国が珍しがるだけで面倒くさがって建造しない少なさを常に心がける,試作艦などに近い扱いで保有しているかも知れません,なので巡洋戦艦とは逆に他国に発注→友好的途上国へ売却ではなく,徹底的に日本国内で独自に建造していく必要もあります

No.85

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船2
No.85
•伊勢型と大和3番艦信濃の航空戦艦論’【主力艦について】

信濃の搭載機が3機と聞いていたので霊的戦いの部隊に送ってしまいましたが,伊勢と日向の2艦で20機ほどでしかも帰還は考えておらず,それを信濃で50機弱,これなら何とかならなるかともう少し考えてみる

戦艦として弾幕射撃での撃墜数と回避術で急降下爆撃を躱す話を伊勢と日向は華々しく語られていますが,小沢艦隊に参加して空母は全滅しているが2隻ともレイテ沖を生き残っている,1942年までの機動部隊同士の決戦で,空母をどんどん失うなか,目標の優先度は確かに低いとはいえ金剛型戦艦4隻も結局沈まなかった,日本海軍はこの後に戦艦から巡洋艦まで副砲を高射砲に換装して,威力を弱めてまでも対艦船と対空の両用にして航空機への砲門数を多くしたのですが,そのおかげかなかなか米軍機は空母以外の主力艦艇を沈めるに至らず,日本海軍最後の戦いであるレイテ沖海戦までに制空権は既に我が物にあるにも関わらず,戦艦を一番旧式な2隻しか仕留めれていない,それすら夜間での砲撃戦によるもので,それ位リソースを戦艦同士の艦隊決戦に注いでいたのですが

この艦船の防御力生還率の高さで何回でも海戦を繰り返すと,計算上は空母の数の差は少なくとも此方の損失で開くことはない,航空戦艦改装と同時に副砲(14㎝砲16門)を全廃して空きスペースに
高角砲の増強(12.7㎝連装高角砲4基8門から計8基16門)
機銃の増強(25mm連装10基20挺から25mm三連装19基57挺)も行われている
伊勢と日向には機銃が100までの予定だったので更にコンセプトとしては◎に

ただし艦載機の数は圧倒的に足りないので付け焼き刃でしかないのも確か,それでも艦船数をもっと多く出来たらそれなりに見映えはするとも言われますが,この生還率の条件を満たす戦艦の船体を大戦中に何隻つくれたか,建造能力の方を考えると当時の日本では無理でもあった,しかも途中で完成させた信濃は試験航海中にあっさり沈んでいる,戦局不利な状況で神さまは果たして開戦前から鍛えに鍛えた他艦と同じ防御力を与えれるかも疑問だったりします,ただし友好国にもたせるユニーク兵器としては,日本と同じレベルの防御力生還率を達成出来るかは別の話になりますが,まあまあのコンセプトにはなる,誘導ミサイルの時代以前が前提にもなりますが,この辺りは巡洋戦艦と同じになります

No.86

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船3
No.86
鎮魂を🎌でしてもまだ水雷戦隊が勝てない?’【主力艦について】

•まずは酸素魚雷のスペック自慢から
これにより実用有効射程は5,000m程度から20,000mないし25,000m程度(主力艦砲戦の想定距離)に伸び,さらに雷速50ノット程度での攻撃が可能となった,従来の魚雷は有効射程まで接近しないと攻撃不可能であったが,手段は違えど等距離から撃ちあえる兵器の出現と目された,全重3トン近い魚雷を速度52ノット (96km/h) で走行させる,出力発揮は13分45秒間にわたり射程は22kmに達する,大日本帝国海軍は九三式魚雷の最大性能仕様を公的には速度42ノットで射程11,000mと発表していた,これは速度で実際より10ノット遅く射程は実際の半分である

改善策は後述する命中率の問題も,スラバヤ沖海戦では相手は艦隊規模において劣位であったが,高速の部隊であったため日本海軍艦隊は重巡ですら,砲弾を1隻2,000発近く射耗して命中弾はほとんど得られなかった,またこの戦場では長射程戦術により10,000m以上での魚雷発射を多用したが,日本海軍の魚雷発射総数188本のうち命中したのはわずか4本だったともあって,砲弾でも似たようなものなので使い方に工夫をすればそれほど気落ちする必要はない

特に他国の爆発事故を尻目に徹底した安全管理がなされ爆発事故はなかった,酸素魚雷の整備調整には配管内の油分を完全に除去するため4日から5日間の事前整備作業日数を必要とした,太平洋戦争中に遣独潜水艦作戦によってドイツ海軍は九五式酸素魚雷を入手したが,研究目的での利用にとどめ実戦においては使い勝手の良い電池式魚雷や蒸気式魚雷を使用している

戦歴では九三式魚雷の10,000m以遠での発射は,目標艦船が魚雷が接近するまでの数分間を直進するときにのみ有効だった,この10,000mを時速52ノット (96km/h) の酸素魚雷が走るには6分15秒を要する,こうした条件としては重巡洋艦隊が戦場を高速で離脱してゆく駆逐艦隊を全速で追跡するとき,また水面下の潜水艦に照準されたまま航空母艦が予定進路どおり航行する状況等がある,これは1942年の南太平洋の戦場で有効性が実証された

九三式魚雷一型(艦艇用)40,000m(36Kt時)20,000m(48kt時)炸薬量490㎏   
九三式魚雷三型(艦艇用)30,000m(36Kt時)15,000m(48kt時)炸薬量780㎏    一型よりも炸薬量を増加

※開発から生産まで携わった技師の名前を載せる

No.87

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No.87
鎮魂を🎌でしてもまだ水雷戦隊が勝てない?

•見える魚雷もあったら良かったが5日前から発射管の掃除が必要なので(上)
ではどうやるか,20kmからワザとまず魚雷の一斉射撃を扇形にセオリー通りに撃つ,航跡の先の方角は敵艦隊には使えなくなるので,命中しないと騒ぐが仕事としてはまずこれで十分,上手くすれば各艦で転舵などの回避行動をとれば艦隊行動も封じれて,此方への効果的な攻撃も防げる,出来れば目視が効く酸素以外の魚雷もあれば良いが,日本のリソースを考えると我慢かも,酸素魚雷を視認して躱した事例や,そもそも遠方の日本水雷戦隊が艦首を向けずに横向いたら,そのままプロは魚雷を撃ったと判断する

問題はここからでアウトレンジの一撃離脱も大切ではあるが,航空機は敵の傍まで行ってちゃんと狙いを定める小沢治三郎の空母の場合とは違い,無誘導の命中率を考えるとさらに距離を詰めて10kmからまた一斉射撃,20kmからの先に撃った魚雷はまだ走っているはずで,これも狙って命中すれば良いが,とにかく航跡で相手の作戦海域を狭めてしまう,これは向こうには10kmからしかできない事なので,この距離からは警戒しつつ先手を打ってさらに距離を詰める,次は5kmで次は3kmか,実際に海戦で命中する距離まで近づいて後は一撃離脱か乱戦かを選択する,ここまでで相手の隊列が乱れていればそれでよく,戦闘はここからと割り切った下準備と捉えると無駄撃ちとは考えない,陸軍の歩兵だって砲を先に撃ち込んでから突入しますから,あとはこの距離からの魚雷はキッチリ敵艦に当てる事

向こうは遠距離は砲しかないので大体フネの腹を此方に見せてはいますが,巡洋艦や駆逐艦は前衛として艦首を向けて突っ込んでくるかも,これだと魚雷は当たりにくいが,進路制限用の一斉射撃をしてから此方も直進するのではなく,距離を縮めに前進はするが,ある程度角度を横にズラすと追いかけるアメリカ艦も艦首は此方に向けるので,角度がもう違う先に撃った魚雷からは腹を見せる形になる,これを何回か繰り返して命中したらオマケみたいな感じで距離を縮める

No.88

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No.88
鎮魂を🎌でしてもまだ水雷戦隊が勝てない?

•見える魚雷もあったら良かったが5日前から発射管の掃除が必要なので(下)
作戦で決めていたならば10kmで離脱も構わないですが,米英の駆逐艦は酸素魚雷ではないのでもっと近距離での戦闘が当たり前,確かに戦艦や重巡洋艦の砲力を魚雷で仕留める為に長距離からの訓練はしていますが,近距離での打ち合いだって日本は負けないはず,酸素魚雷の強さは射程距離だけでなく,視認の難しさと当たった時のダメージとなる炸薬量,そして近距離ではもっと脅威になる到達までの50Ktというスピードなのですから,射程距離をスポイルしても近距離での魚雷戦で負ける事はないはずです,特に先に遠距離から隊列を乱しておけば艦隊行動での相乗的な攻撃ナシで,個艦によるバラバラな戦闘をするアメリカ艦相手に,水雷戦隊は隊列を組んでの攻撃で臨めるはずなので,遠距離から射撃は命中しないとの無用論と,当たらないからと1発の牽制用をケチる気風とで損をしているのではと

あとは短魚雷相手には訓練艦でブンブンやらせる,ガダルカナル撤退後は特に駆逐艦同士のみで負けていて,神さまの都合とも書きましたが,米側の勝ちはインファイトしかない分それに特化していたからとも,強力な酸素魚雷は当てにし過ぎると,意外に艦の戦闘力は弓兵みたいにヒョロくなる,ならば新兵の訓練では短距離のみで,潜り込ませて演習させる,米英の駆逐艦が想定している距離同士ばかりでやり,ついでに酸素魚雷相手に潜り込む訓練も,それ専用に開発する暇ないなら,飛燕みたく図面買って安くあげる,どのみち訓練中のみのものなので,長いのは前線出てからも作戦前の猛訓練(事前にバレるかな)から幾らでも後から染み付ける
既にやっていたかな?
老婆心でこれもメモに

No.89

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船4
No.89
•夜戦部隊は担当の艦種から変更か【第二艦隊】

訓練用の航跡をワザと出す酸素魚雷があるのならば,軽巡洋艦や駆逐艦によった水雷戦隊での会戦は昼の方が向いている,制空権ない場合は夜戦を好みそうでもありますが,夜は航跡が敵も見る事が出来ず遠距離から撃って隊列乱す事すら出来ないので,ならば肉迫が当たり前の魚雷艇でも引き連れて,旧式で砲と装甲が相手同クラスに劣った艦で夜闇にまぎれて性能差を覆す
重巡洋艦にしろ
軽巡洋艦にしろ
駆逐艦にしろ

他国は水雷戦隊の旗艦には母艦を使い軽巡洋艦は使わない,同じにして夜戦用の軽巡洋艦の部隊を作るとか?,ただ旗艦から軽巡を外すと水雷戦隊の戦闘力は駆逐艦のみになり,形而上的なものから実際の兵装まで,けっこう低下するとの事,夜襲に参加したのは4隊ならば旗艦だけの軽巡洋艦4隻で済むので外す必要もないし,駆逐隊として水雷戦隊にいない駆逐艦も旧式であるがたくさんいる,しかも重巡洋艦にしろ軽巡洋艦にしろ酸素魚雷なのでやはり昼に活躍したい

巡洋艦や駆逐艦で煌々とドンパチさせて暗闇から把握出来るようにして,そこへ後から水雷艇がソッと忍び寄る,これなら水雷母艦のユニットで船速が遅くても支障はない,帰還の可能性はゼロではあるがやり方の一つではある,日本海軍は波が高くて移動に支障をきたし,しかも戦果は不明で真夜中のためか3隻も味方との衝突で沈没してしまい,日本海海戦でのロシア側の唯一の戦果となってしまった,この日露戦争での決戦の印象からと,恐らくそれ以降は神さまが艦隊全滅後にとっておいた為か,あまり魚雷艇を使おうとはしなかった,ただ太平洋戦争ではレイテ沖の後は特攻型のボート類が実際には準備されていたので,まだ技術的には無かったホーミング機能を必ず落命という条件で先駆けて実現した,体当たりでなく純粋な兵器で勝負する魚雷艇は,意外に触ってよい空いているリソースとも言える

あとは高速戦艦の支援隊をつけて前衛部隊を突破させるか,それとも空母や潜水艦と同じ役割で削り専門で何回も夜襲するか,それならばワザとガードの腕を狙うみたく,重巡洋艦から駆逐艦で構成された主力艦隊の護衛部隊の方を狙うのも手で,アイアンボトムズでの特に重巡洋艦喪失の代わりにやらせる,頭で考えただけとは言われますが,夜襲の係が空いたので何かあてがってみろと言われたらこんな感じになります

※魚雷艇の質の悪さは有名だったみたいなので
よく艦隊決戦に持ち出すよなとも言われますが
特に速度の面で言われる事が多い
既に先頭切って砲による夜戦部隊が斬り込みしているので
後から第2派として接近するには問題なくはないかも知れません

No.90

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船5
No.90
•第一~第三艦隊まとめ

第一艦隊は特につけ加えるものはない

第二艦隊も
空母と夜襲用の重巡洋艦に変更はない
ただし新設第三艦隊向けへ
昼間に戦艦部隊を喰える新鋭駆逐艦を陸軍との協同作戦専門部隊へ渡す
減ったぶんの補充として夜襲時には水雷母艦と魚雷艇のセットを速力足りないぶん第2派攻撃として

第三艦隊
艦隊主力として防空の任務はなく
重雷装艦と貰った新鋭駆逐艦で敵主力艦隊を追い払う
代わりに最前線への輸送での消耗戦で第一第二艦隊は参加せずに済み
完全に海軍の都合で進出先遠洋での決戦を仕掛けれるようになる
最後に陸軍から求められる
輸送路の警備用に基地航空隊はなるべく勘案し
艦砲射撃向けの海防戦艦は日清戦争での鹵獲艦でも主砲は30cmあって言われるが
海軍としての近海決戦用ならば出すべきでない意見もある
代替に何かあればとも

この艦隊主力とは別に輸送船団の護衛部隊が数いるのですが
防空は船体の大きな輸送船の改造で出来るだけ担い(防空基幹船の拡充になるのかと)
対潜任務も海防艦と駆逐艦などひとまずは常識的に考えてみる


※頭で考えやすくする為にゲームみたいに
艦種で完全に分けて割り振った場合のものです
詳しい人はもう少し変化加えて実用的にするのではとも

No.91

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船6
No.91
なぜズルズル夜戦と補給を始めたのか(上)【分化して格上げな理由】

•航空優勢が日本にある時から水上艦艇が夜中に討ち入りしては被害を出している

これは戦前戦中の大日本帝国海軍の戦略思想は「漸減邀撃作戦」により,潜水艦や航空機を利用して事前に敵戦力を可能な限り漸減し,戦艦部隊同士による砲撃戦により雌雄を決するいわゆる「艦隊決戦」思想の手順によるもの,重圧の凄まじい前線ではどうしても予定そのままの行動を軍隊はしがちで,勝ち進んでいた日本海軍も例外ではなかった

その一例として
金剛型は第三戦隊として潜水艦と陸上機による攻撃が行われた後に決行される夜戦において,前衛部隊の先頭に立ち大口径砲によって,その水雷戦隊重巡部隊が敵警戒網を突破するのを支援した後に戦場から離脱し,黎明以降に主力の戦艦部隊である,第一第二戦隊を含む全兵力を結集して行われる艦隊決戦に,引き続き参加することとなっていた,このため金剛型は大改装の折に水雷戦隊とともに夜戦に参加できるように,機関を換装し30kt前後の速力を発揮できるように改装していたりする


•そしてこの編成と布陣のまま制空権関係なく砲戦を繰り返した
太平洋戦争開戦時の夜戦部隊は
夜戦部隊指揮官である第二艦隊司令長官直率部隊(高雄型重巡洋艦4隻)
支援隊(金剛型戦艦4隻の第三戦隊)
第一夜戦群は第一夜戦隊(妙高型重巡洋艦3隻、第二水雷戦隊)と第二夜戦隊(最上型重巡洋艦4隻、第四水雷戦隊)
第二夜戦群は第三夜戦隊(古鷹型と青葉型重巡洋艦、第一水雷戦隊)と第四夜戦隊(利根型重巡洋艦2隻、第三水雷戦隊)
第四~第八戦隊の重巡洋艦に
水雷戦隊1つに駆逐艦が12隻から16隻いて斬り込むスキを窺ったが,目的が艦隊決戦なのかガダルカナル島への補給路の確保の為の制海権の局地戦なのか,アメリカの主力戦艦部隊が真珠湾攻撃での修理にいない分,日本海海戦みたいな敵主力艦隊への1日での決着用の作戦を,敵の前衛部隊相手に繰り返している

戦術的な決戦用の訓練とやり方を,面的な戦略での消耗戦に使ってしまい,かつ陸軍部隊が横にいて作戦活動に制約が加えられている,日本海海戦はタイミングから何から完全に海軍の都合で全て決めれていたので,劣悪な陸軍のガダルカナル島部隊も大変だったのですが,力を発揮しきれていない理由はこの辺りにありそうです

No.92

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No.92
なぜズルズル夜戦を始めたのか(中)

•すると更に別の艦種で構成される隊が
意外に海軍は制海権のみの話にしないと勝てなく,ガダルカナル島みたいな陸軍との共同作戦で消耗戦になるとかなり危なくなる,なのでそれ用に初めから分けて,陸軍と共に作戦活動をする隊を海兵隊として船団を用意するのですが,この辺りは早くからアメリカは実現していたりもします,現代では水上艦,特に戦闘艦艇の白兵戦能力を補填し内身をつける為に,水陸機動団を海自さんに渡す案を書いた事あるのですが,海軍から純粋に分ける必要もないが,揚陸用の作戦艦艇と相手の前衛部隊と海戦で削り合いしながらそれを支える,艦隊決戦の漸減邀撃部隊とは別にいないか,現代で最も有名なアメリカ海兵隊も大戦時以前からの存在なので,どんなフネ持っているか探してみたら,この頃は陸戦要員として海軍にいるだけだったみたい,今だとドック型揚陸艦からハリアー垂直離着陸戦闘機まで持っているのに,ならばコンセプトだけ日本独自に考えてもみると

昔みたく陸戦要員のみではなく,かといって現代みたいに陸海空全てを保有している,水際地帯専門の外征緊急展開部隊としてでもなく,揚陸は陸軍の徴用輸送船に任してもよく,海軍としては前述の陸軍との共同作戦専門の部隊にする,だから白兵戦のパワー欲しげに一部小さくもつ海兵隊とは違う名前でも構わない,艦隊決戦を狙い漸減邀撃部隊の空母や潜水艦すら,やはり奥に待機する敵主力艦隊との睨み合いでガチガチに構えるなか,その中間点へ先に陸軍が進出してしまったケースや,軍隊内で決まったり政治の側からの要請を断れなかった時,今からそうやって攻め込む場合に制海権を掛けた海軍からは割かないで,戦訓から連合艦隊の代わりに補給の維持の為の消耗戦すらこなせるような艦艇の編成を,大戦期の陸軍だと航空機から輸送船までは保有しているみたいで,残りのフネを海軍に遠慮している,ならば輸送船はもちろん航空機と艦艇から成る共同作戦部隊,陸軍から見たら武装兵站部隊みたいなコンセプトだが,ガダルカナル島でのアメリカ艦艇や航空機の来襲から学ぶと,もう少し船団護衛の任務以上の戦闘力は必要なのかなとも

これが壊滅しても海軍の艦隊決戦計画に影響はなく,また全滅が確定したならば味方陸軍が計画と違い先にいる事もない,なのでここから仕切り直しの,連合艦隊による漸減邀撃部隊→艦隊決戦を海が最前線になって,その内側に陸軍は引っ込むので,完全に海軍の都合で始めれる,またこの共同作戦部隊が残るか残らないかで,攻めから守りへの転換点を艦隊決戦用の損失なく移行出来る編成とも言えます,海軍の艦隊決戦計画は日露戦争と同じ攻めて滅ぼすのではなく,押し寄せる敵主力から日本を守る為に壊滅させる計画なので,ここで発動した方が訓練通りに動けて勝ちを拾う確率も変わるのではないかと

No.93

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No.93
なぜズルズル夜戦を始めたのか(下)

邀撃作戦の部隊ですら決戦用なのですから,空母も潜水艦も横でドンパチはしているかも知れませんが,陸軍との共同作戦をしながら侵攻と防御で行ったり来たりする面的な戦略としての,別にいるべき海軍としての要員はこんな感じにも,戦略と戦術の話で,日本の戦略としては開戦から敵主力艦隊の壊滅後に有利な条件で講和をする,これは南雲機動部隊で達成してはいるのですが,「面的な戦略」という単語でそれとは別に,分からないなりに当時の日本軍には無かったので敗北の確率を高めた要素を,今では概念が進化して戦略の中に入っていそうですが考えてみた,実はアメリカの方は生産力に任せてトコロテン式に,艦船も航空機も作ってはどんどん敵陣へ押し流していけば済むだけで,楽な立場のまま意外に無さそうだったりもする,日本でも陸軍はそうだった,それを海兵隊をヒントに航空機と艦船による海軍内の別組織として,概念の混同で違う使い方をして負けないよう役割分担を再設計する

当然当時のリソースでですから,それほど贅沢は出来ませんが,大西洋のUボート対策部隊の編成を参考に,アメリカは航空機でも輸送船を狙ってくるので,
「空母はサボって前線に基地航空隊で対応したい」
「陸軍も航空機持って来ないのか」など
重雷装艦が花形に名乗りをあげたり,沖縄戦などでのアメリカみたいな強襲揚陸能力は,陸軍さんならもっと敵がいない少し離れた所にセコく上陸して節約しそうなので,色々アイデアはわき始めてはいそうです,防衛戦が主任務な水兵の基地根拠地隊とは別に海兵部隊も持っていて構わないですが,陸軍さんがいるなら意味はないので戦線投入はもっと違う方面に使うのでは

実際に同じ目的で海軍は太平洋戦争の時に部隊司令部まで創設して任務に当てていますが
輸送作戦の専門部隊か
陸軍との協同作戦専門部隊かで
同じ艦隊決戦用のリソース節約のための艦隊としても,格式や位置づけの重みは変わってくる,現実にはかなり貧弱な編成で必死にこなしていたとも聞いているので,私案になると改造商船主体とすら揶揄されて艦級からサボりにサボって,雷戦に逃げただけとも取られていますがここの主力艦艇などは多少変わる気もします

No.94

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船7
No.94
補給の仕方でも消耗はさける(上)’【分化して格上げな理由】

•テキトーに上陸はアメリカもしている
実はあれほど物量で押せた米軍も,上陸後にジャングルを前進して飛行場を奪取するのは困難と判断し,同じ島の違う場所に駐留した後に自前でそこに飛行場を作り始めている,これがガダルカナル島撤退後の1年間の実体であり,向こうも得意不得意を計算して,少ない割り当てのなか任務を達成している

これをヒントに陸軍さんも戦略的重要性無視したテキトーな土地に,敵の警戒が少ない事を優先に楽に上陸し,アメリカが進軍困難なのを良いことに,補給も全滅までの1度きりで全て持たせておいて,そのまま陣地戦で玉砕をする,部隊を入れて激闘して全滅ならばペリリューからサイパン島から硫黄島まで,やってはいる事なのですが

もっと早期に例えばガダルカナル島からグリーン島までの地形や,フィリピン南部からマニラまでの地形で,戦略的重要性は「無い」地点にいきなり上陸して構え,そこへの補給戦で消耗したのですから,輸送船団はその前線には行かず,次の島に着々と陸軍を送り込んでいく,戦史的には神さまはガダルカナル島以降のこの地域はワザと負けさせたとすら手を抜いて,海軍の立て直しに奔走し,現地部隊に力を出させていないですから,

No.95

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No.95
•補給の仕方でも消耗はさける(下)
上陸したアメリカ相手に楽にやられているので,もっと後ろでかも知れませんが,サイパン島辺りからはまた直に飛行場を奪取されているので余り使えないかも知れないのですが,

戦史的にもパラオに米国が上陸していた時に彼方の空母とわが国の輸送船団とはどこにいたか,例えばペリリュー島にかかりきりならば,この激闘はステマガリと割り切って援軍ではなく次のサイパンに輸送船団を送ると,単独行動の潜水艦以外は何の妨害もなく損耗ない師団を立て籠もらせる事ができる,実際には自然にそうなっていたのかも知れないのですが,この頃から竹一船団など島での激闘すら出来ず移動中に優秀な兵員を失う事例も多発していそうなので,また調べて書き足してみますね

No.96

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船8
No.96
•海兵は「第3艦隊」をマリーン化させない為に(一)’【分化して格上げな理由】
第二艦隊で漸減作戦と夜襲をして弱った敵主力艦隊を
第一艦隊が艦隊決戦の砲戦して決着させる
意外だが大和武蔵が待機するなかで空母部隊の方が削り合いの使い捨てを担当した,実はこれを日本海海戦みたく,本土で陸軍が必死に準備するなかで,海軍のみの都合で戦場設定からして先に挑んで勝負する

これが実際の太平洋戦争では先行したガダルカナル島の陸軍部隊の補給の為に,次々と海戦を繰り返して消耗している,陸軍は海軍が艦艇の損耗を怖がって補給や増援の輸送に消極的だとなじり,海軍は海軍で補給や増派が先か敵主力の殲滅が先かで言い争う,「何で陸の都合で空母や水雷が負けねばならんのか」,太平洋戦争の直前にベトナムへ仏印進駐した際には
現場で方針の違いが表面化し,海軍の護衛艦隊がキレて揚陸部隊を現地に置き去りにして日本本土に帰還したほど,今でも陸海空はどこの国でも言い争いを始めると凄まじいものがありますが,勝ち戦のフランス領インドシナでこれなので,艦隊決戦の戦場だと更に熾烈になり,この状態で戦争はひたすら勝ち負けと敵味方の犠牲を出しながら続いていく

特に海軍のドクトリンは本土防衛の為のに敵主力を日本近海で迎え撃つ,体格差が上の相手への全体重乗せたカウンターパンチ計画なので,言い訳は許されないのですが,遠い南方で兵站線維持の為に「攻め」の海戦を仕掛けると,思ったより実力を発揮するパワーが出なかったのではとも,この辺りは日本軍としてもう一段の「攻め」に使う海軍のドクトリンは必要であり,国家日本として第二艦隊第一艦隊のドクトリンに全力な事を考えると,戦前や戦後に喧伝されている「侵略国家日本」はウソになるのではないかなと,本土防衛のカウンター計画のみで隣国に攻め込む事はないので,日中戦争は満州国へ日夜華北からゲリラ戦を仕掛ける方が悪く,太平洋戦争は外交で原油を禁輸してアメリカ側が開戦へとおびき出した,歴史として実際に交戦している理由は相手側にも非はあるのではとも考えれます

No.97

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No.97
•海兵は「第3艦隊」をマリーン化させない為に(二)
そんなドクトリンの問題から考えてみると第二艦隊と第一艦隊では,日露戦争でだってロシア極東艦隊とは先に日本海軍は何度も交戦し,旅順港まで押し返して閉じ込めてから日本海海戦で敵増援の主力艦隊を撃滅している,だから太平洋戦争でも南方での消耗戦は断ってはいけなく,旅順閉塞まで出来ないお前らが悪いとは言われてもいます

ただし日露戦争と違い自軍のリソースは日本一国なのに戦場は更に広がり,それは陸軍も同じで餓死者まで出しながら仕事をしていましたが,それならば更にドクトリンを練っておかないと艦艇数などリソースは足りなくなる,その為に第一艦隊第二艦隊の全体重での日本近海カウンター計画を維持したいのならば,南方などへの船団護衛や兵站線確保の部隊は別に必要にもなる,リソースは多少第一艦隊第二艦隊から割かれるがそれでも陸軍の都合での作戦は全て其方に押し付けれるので,あとは日本近海での第一艦隊第二艦隊での艦隊決戦をやるか,カウンターパンチ計画ではなく「制海権確保」のドクトリンとしてより外洋での決戦計画を練るかのどちらを選んでも,陸軍の都合での艦隊の摩耗は旅順閉塞までの日露戦争程度には抑えれるのではないかなと,

これを陸軍との協同作戦専門の海軍部隊として「第三艦隊」と銘打って思考実験していたのですが,第二艦隊の夜戦斬り込みに水雷母艦と魚雷艇を時間差アタック向けに編入して,ロングランスの新鋭駆逐艦は昼間に鏑矢で隊列乱させて突入させる部隊として一つリソース浮かしたり,改造商船の山でコストを抑えながら船団護衛部隊の「第三艦隊」を数揃えれるよう可能性を探してみた,実は「制海権確保はネイビーで陸軍との協同作戦はマリーン」と,攻め込む時に向いたドクトリンと軍備ならばアメリカの方が先行していて,それを徹底した結果アーミーいないのに完全自前で上陸して陸戦まで始めてしまう

No.98

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No.98
•海兵は「第3艦隊」をマリーン化させない為に(三)
ここまで独立した4軍体制は必要なく陸での戦いは陸軍にやらせねばこれはこれで艦隊決戦のリソースは削られてしまう,すると必然的に協同作戦専門部隊は輸送船団護衛のみに絞られ,アメリカはこれすら大西洋方面でのUボート対策に部隊を編成していたのですが,陸軍は補給と増援さえ来れば海軍には文句はなく,リソースを最低限にしたい海軍としても「第三艦隊」としては此方に近くなる

陸軍にすら船舶兵が組織されているのですから,フネを扱う海軍には当然補給船などの編成管理を行う部署部隊はある,なので「第三艦隊」はここに配属が,または別に海軍省直属の機動部隊的な位置付けで補給船担当に混ざるのか,米英商船の群れをポケット戦艦や爆撃機やUボートで甚大な被害を出させてはいるものの,制海権は持っていなかったドイツと違い,アメリカが相手になるならばもう少し質量共に強力な部隊が日本の補給船団に襲いかかる,水雷戦隊を夜戦斬り込みから分化させて昼間用のも揃えたのもその理由の一つでもあるのですが,そんなアメリカを艦隊決戦の片手間で阻止するのですから,補給船団の部隊とは別な戦闘部隊として組織しておく必要もあるかなとも考える必要がありそうです,例え内実が改造商船の山で船団に潜り込んで一緒に航行している事になろうとも

No.99

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No.99
•海兵は「第3艦隊」をマリーン化させない為に(四)
その為にマリーンは陸軍との協同作戦専門部隊には持たさない,ただし第一艦隊第二艦隊の方か海軍省の他部署としては保有していて構わなく,昔ならば接舷して斬り込む役割で今なら上陸して攻め込むノウハウが海兵の仕事で,これは水兵が武装化した日本の陸戦隊には技術としてはない,攻めて来る相手が何をするかを知る為の訓練相手のアグレッサー部隊として,そして海兵の方も実は島に籠もって守るノウハウはあまり持っていないのですが,それでも強襲揚陸作戦の訓練をして根拠地隊の仕事を海兵がしたら,戦局後半で攻めて来た敵の白兵戦の被害はさらに上がるし,

それ以前ならば待機しているだけで白兵戦の力で第一艦隊第二艦隊のパワーはあがる,これはリソースを割いて「第三艦隊」を作ったぶんの補填にはなるかも知れません,わが国にはいなかったのですが,フネから人員を割く陸戦隊よりも,艦船での仕事ナシでずっと白兵戦している根拠地隊のエリート水兵よりも,もう一段階上の戦闘力を要求される部隊で更なる戦闘力のノウハウをと,これが現代でも小さく海兵欲しがる理由かも知れませんが海兵隊としては「第三艦隊」を組織しない,国力10倍の相手にはメリハリをつけつつノウハウは逃さない,そんな工夫の連続になり海兵部隊の位置付けもこの一つになります

※敵前上陸の水際作戦部隊である海兵をどう所有するか,陸軍との協同作戦部隊には近づけずアメリカ化はさせないでリソースを浮かす必要性も考えて,これが目標で文章書き始めたのですが海軍のドクトリンの話が殆どになってしまいました,これは思考錯誤中の文章がup済みなのですが,また纏めますがドクトリンも海兵部隊の話もせっかく書けたので

No.100

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船
No.100
案外真っ先に漸減の交戦を繰り返すことにも【分化して格上げな理由】

•戦闘工兵みたいに主力艦艇より先で最前線を担う
輸送船団護衛の司令部は史実でも途中から重要視されて,何度も立ち上げて組織改変と運用の改良はしていたのですが,この第三艦隊になると,第二艦隊の漸減作戦より先に,米海軍との削り合い(敵艦隊の輸送船は無傷で攻撃部隊のみですが)をする事も可能性としてはある

現実的には空母が付近で戦っていないと陸軍さんの南方への進出は無理で,先にというよりは「同時に」みたいな感じではないかとも予想しているのですが,それでも機動部隊の作戦活動は大規模な海戦のみになるので,月に1度が補給や修繕などで日米ともに無理になっていて,その間も淡々と弾薬や人員が陸軍も膠着していて消耗していなくても,食料と水は山ほど減っていくので,連日繰り返す事になり当然それを狙ってくるアメリカとの小競り合いをして,撃退しながら陸軍さんに荷物をしっかり届ける,ここを彼方から見たら協同作戦専門の艦艇部隊としてイメージされるが,こちら海軍から見たら第二艦隊より先に,空母と夜襲が機をうかがってにらみ合いしているのも関係なく,彼らすら温存して先に消耗戦を米軍艦艇や航空機と始めていく

No.101

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No.101
案外真っ先に漸減の交戦を繰り返すことにも【分化して格上げな理由】

•黄海やオホーツク海では役割はハッキリする
こう考えてみると海軍のドクトリンとして
先に陸軍さんの戦闘で疲弊させる事も計算した削り合い,それを担当するならば「第三艦隊としての格式」は与えても良いのではとも
つまり
1.第二艦隊による空母の漸減作戦と重巡洋艦と水雷戦隊の夜襲
2.これの後に戦艦部隊による主砲戦での艦隊決戦
それ以前(ほぼ同時かも知れませんが)の消耗戦担当としての
-1.攻める係である陸軍との協同作戦によるアメリカ艦艇や航空機からの防衛戦
という大きな戦局の判断で見たら三段目にもなる位置づけにもなり,ここで陸軍が押し切って先の制圧目標地域に進めれたならば,港にこもる艦艇は陸兵の砲で沈めた経験も日清日露戦争であり,彼らに艦隊決戦用やそれ以外の削り合い用の艦艇を処分させる事も出来る

海軍としては輸送船団の盾をしているだけで,南方の地理では不利ならばアメリカ艦艇はサッサと退却もしそうですが,大陸相手の黄海やオホーツク海などではこのやり方はまずまずの効果も産む,そんな陸軍さんに敵の艦艇を削らせれる可能性もある訳で,ここらにやるだけやらせて
疲弊した相手を完全に海軍の都合で同時に横からか
それとも第三艦隊と陸軍が進出に限界を感じて固着したり撤退した後からか
空母と重巡洋艦と水雷戦隊によって正規のドクトリン通りに始めれる,欧米の6割に排水量を抑えられた日本海軍としては,更なる勝機を見出す役割をも担わせれます

ちなみに神さまは最初パラパラと比較しての弱兵を小出しにして,相手を計りたがりもするので,ある意味使い棄て覚悟の漸減作戦での第二艦隊より,さらに先に海軍艦船として威力偵察代わり出せるのは,欲しがるかなとも,これも理由の一つだったりもします

No.102

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No.102
案外真っ先に漸減の交戦を繰り返すことにも【分化して格上げな理由】

•連合艦隊には入れずとも二方面で艦隊決戦連続と同じ効果が

第三艦隊のみでは無理で緒戦などで海戦もするでしょうが,黄海やオホーツク海で仕事を終えてから南方で決戦をする,その時の損耗は減らせるので二正面作戦も可になり,この戦略面での条件を限ってだが主力艦隊が連戦できる利点と,海軍のドクトリンとしても計算には入れるが,正規の艦隊決戦計画とは別にしてイレギュラーさも追う,これは潜水艦部隊と同じく連合艦隊には入らない扱いになるのではないかと,そして部隊の将兵としては,頭に一度いれたらあと艦隊決戦は主力の仕事と忘れて陸軍との協同作戦に邁進する,この辺りを整えてみたら,米軍でのネイビーとマリーンの立場みたく,立派に部隊の格式は頂けるのではないかなと

歴史上でもアメリカ海兵隊は太平洋戦争で日本との戦線の片方を担い,予算とリソースの取り扱いでの平時からの言い争いも凄そうですが,陸軍や海軍を楽させていた面もあったのですが,やはり第三艦隊としても,黄海やオホーツク海にて漸減作戦の3つ
空母機動部隊による航空攻撃
重巡洋艦による夜中に仕掛ける砲戦
水雷戦隊による夜襲雷撃
このどれかで萎縮させたら,港に逃げ込むにせよ敵もにらみ合いして待機するにせよ,あとは第三艦隊の仕事をしっかり決めたら陸軍の野砲によって無力化できてしまう,少なくとも潜水艦部隊と同じ格式までは持っていけそうです

輸送船団そのものの管理までは担当するかはまた別になり,主戦場での厳重な輸送以外にも兵站は細かく幾らでも海路ですらあるので,これは護衛担当の第三艦隊麾下かリソース節約での別部署かは勉強まだなのですが,歴史上の海軍さんの組織編成が参考になるのではないかなと,戦闘艦艇だって連合艦隊200隻に入っていない,軽巡洋艦から旧式駆逐艦から,昔の戦争で得た鹵獲艦まで以外に色々いたので,これも参考にしてまた書いてみたいです

No.103

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船9
No.103
•意外に小さすぎの駆潜艇の方を嫌う【その他】

爆雷を投下してくる駆逐艦vs魚雷を当てようとする潜水艦,ホーミングない戦前は船速の差で見つかったら昔は負けていた,魚雷自体も今みたく深い水深から撃たずに,水面近く目標の船体がある深度から水平に狙う,けっこう条件が今の潜水艦とは違って,自分のペースで隠れて狙いをつけていないと魚雷は使えなく,見つかってからの勢いで速く真上にもぐり込まれては,水上艦が爆雷で勝てていた理由になっていたりします

これを考えると駆潜艇は割と留守居向けや進出先の警備には便利で,リソースあるのならば多めに用意しても役に立つのではと,イギリスなどはUボート対策に大西洋で活用していたのですが,船団護衛に向いていないと日本では駆逐艦が専らやらされていた,アメリカは航空機でも輸送船を狙ってくるので,どちらにも一応立ち向かえる駆逐艦が必須になるが,余裕があるのならば,もう少しあってもよかった,日露戦争での日本海海戦以来,水雷艇のサイズだと日本近海の外洋では波の高さで上手く活躍出来ないと,判断されてしまいがちだったのも要因の一つだったのではとも

太平洋戦争にこだわらず水雷戦隊とくに魚雷艇の活躍はまた調べて書いてみたいです
肉迫する勢いで潜水艦を焦らせる速力だけは欲しいかなとも
ただし同じトン数の魚雷艇では散々な性能値だったとも聞いているので
駆潜艇そのものの方で勉強し直しです

No.104

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船10
No.104
•呂号と波号で世界中に散らばるには(上)【その他】
魚雷をデコイ艇で止める船団護衛で陸軍は食事にありつけて喜ぶが,タダでさえ護衛空母の充実で近づけ難いアメリカが真似をしたら,呂号と波号はかなり沈められかねない,日本側の戦果も無くなるのではと言われて,ならば別の任務や目標をと

ちなみに
a.船団全体に届かないなら護衛空母や駆逐艦など腕のガードを狙うとか
b.輸送船団が油断するポイントを変えた攻撃にするとか,対日本へのアメリカによる最前線輸送は狙えないならば
c.ビルマと中国が楽になるインド洋での通商破壊戦とか
ヒトラーにもしつこくやれと言われた,実はドイツのUボートは伊号と比べて小型の潜水艦で,それが大西洋を無尽に動き回った,なので呂号や波号の本来的な仕事ではあって,船体からは意外ですが向いていたりもします,ただこれは大西洋で米英にはノウハウがありそのうち無理になる

すると占領した南方の島々に日本軍は点在していたが,攻略後はアメリカ軍は撤収したか,飛び石作戦でインドネシアやベトナムといった,日本への最短距離にない土地には攻め込まず,
その進路上でも何故か陥落しなかったラバウルや台湾すら,無視した程のハイウェイなルート上に戻っているか,もし残留しているなら,その細々とした輸送に呂号と波号でズドンと,戦略上無意味な嫌がらせでしかないが,それでもここへの輸送にも護衛はついて,しかもそれは南方の島々に点在している,その全てに護衛をつけるので,日本へ攻め込むリソースを浪費させる意味もあったりします,これが船団を狙わず離島航路の個体のフネを狙うb.の一つの変わった攻撃地点にもなるのですが,ただし護衛空母から駆逐艦から余っている程で,しかもソナーすら装備されていく,どの国でも戦局終盤の潜水艦は可哀相でもあった

No.105

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No.105
•呂号と波号で世界中に散らばる(下)【潜水艦】
c.までは戦争の戦略上有効な通商破壊を前線ではない海域でやる,敵の同盟国間の連絡や補給を断つ目的でなのですが,これより更に散らばって,とにかく全世界でアメリカ船を見かけたらテキトーに沈めていく,南米海岸で荒らし入れていた「はぐれドイツ軍」もいたので,航路先の相手国を見ても,あまり戦争とは関係ないが,ここまで辺鄙な海域まで散らばるとさすがにアメリカでも護衛は面倒くさい,ただしこの海域でボロい民間運搬船が1隻沈んでも,日本にアメリカにすらも意味はないがフネの数は有利に削れていけて,これすら生産力で盛り返されるが,航路が一瞬途切れたらちょっと困る,すると余裕はあるので何がしかの対策は持ってくるならば,決戦を前に敵のリソースを潜水艦単艦でいくつか引きつけもできます,日本の方はこんな所まで商船はもはや航行をしていないので,真似されても困らないワンサイドな状況でもあったりします

呂で5000海里 水中80海里
波で3000海里 水中50海里
戦後の印象はソナー相手に無駄死にで,詳しめな人でも輸送任務ばかりな印象だった,南方でどれだけ通商破壊してたかな,ただし全世界に繰り出すのだと,完全に戦略的には無意味な地帯まで行かねばならないので,航続距離は2万4000海里(4万4450キロ)と,無補給で日本から米西海岸を往復できる能力を持っていた伊号に頼るしかなくなるか

a.からc.は制海権制空権争いに負けて,それでも潜水艦単独での通商破壊戦に必要上された後では,常識的な選択肢ではあるのですが,やはりドイツ軍もこの後撤収していたりもします,なので仮想巡洋艦と同じくやるだけやって相手が対策立てて無理になったら帰投する,その後は第四艦隊の決戦用残存艦艇入りしたり,全国に均等に配置もした○レみたくしたり,一応ドクトリンは空母漸減作戦→夜襲雷撃→戦艦砲戦のままなので,前日夜かもっと近いタイミングで夜襲とか呂号や波号でしてみますか,似た仕事になる特殊潜航艇たちも既に上陸地点で働いているので,それとは別に海軍の都合で沖合いで艦隊を狙う,対潜哨戒機からソナー駆逐艦から充実していて,追い払われた仕事をまたするのですから,かなりキツいのも確かですが,失敗しても混乱さえすれば既に突入に航行をしている第四艦隊には助けになる,そんな最後のご奉公,逆に残存艦艇突入「後」の隊列乱れた状態に,彼らの勝ち負け関係なく第二波としてとか,機銃の話から脱線したのですがメモ程度に,また後でお題ごとに分けてまとめますね

※世界中で「はぐれドイツ軍」と同じノリをするならば伊400の三隻を使う手もあります,風船爆弾一辺倒で必死に作っている富嶽と同じで,アメリカを机上ででも攻撃する能力を持つものを用意して,相手のパワーを削りたい,海大型の伊号潜水艦で既に達成されてはいるのですが,一隻の性能値をあげてその効果を求めた,もし判断として日露戦争の挺進騎兵みたく実際にアメリカの兵力を散らす方を好むならば,此方の方法論で日本を直接攻撃する圧力は減らす事も可能です,その際に地球1周半を無寄港で航行できる伊400型は,既にある他の伊号潜水艦よりさらに便利かも知れません

No.106

レガシー軍事論

太平洋戦争 艦船11
No.106
仮想巡洋艦特設巡洋艦という武装商船’【その他】

•まず愛国丸報国丸で何をしていたか(上)
通商破壊戦
日本でも戦果は僅かでインド近海で試してはいるが,改造商船では無理があると早々と引き揚げている

もっと有名なドイツのでも軍艦相手には悉く負けていて,しかも制空権がないと×なので,軽空母か水上機母艦を1隻出せるかから始まって,武装商船を何隻用意するかの規模で決めるのと,それで通商破壊戦をするか,それともB海域に進出して相手にも警戒隊を出させて,数の差を埋める隙に主力に決戦させる囮部隊の一つにするか,改造商船も母艦も航続距離はある方なのでヘンな海域で暴れたら,後は敵が警戒用になるべく多く貼り付けさせて,ボーっと決戦を眺めていたらいいかなとも,武装商船2隻では船団護衛の方が早いかも知れないし

太平洋戦争では特設巡洋艦を量産するリソースも,それで通商破壊戦はおろか,囮部隊として敵を貼り付けさせる地域すら見当たらない,主力艦艇より喜望峰からインドまでの航路を守ろうと,飛行隊を貼り付けさせれたらとも,オーストラリア西部の海域をウロウロしたら,南周りの自国航路が危ないと基地に飛行隊が来るのではとか,ここまでは戦略的な揺動部隊として考えてみたのですが

No.107

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No.107
仮想巡洋艦特設巡洋艦という武装商船’【その他】

•まず愛国丸報国丸で何をしていたか(下)
もちろん船も飛行機もアメリカはすぐに量産するので,1回貼り付けさせる事は出来るが,それを減らせない弱点も愛国丸報国丸にはあるので,囮部隊による敵戦力の分散すら一時的なものになる,あの生産能力の前には付け焼き刃で意味は成さないが,もし短期的な決戦に相手のリソースを避けれるのならば,先ぶれに出陣して注意を向けさせて,同時に主力が進軍して交戦し,2週間も経たずに主力の勝ち負け関係なく帰還する,こちらの働きならばもう少し有効性は高くなります

実はこの2艦は真珠湾攻撃の時に似た任務をしていたのですが,全く準備のしていない時には,あまり反応がなかった,ハワイのアメリカ主力艦艇が動揺しているので,索敵させて分散させるという所までアメリカ側の条件が整っていない,もっと向こうも戦争が始まって小競り合いしつつにらみ合い,機会あったら出撃して決めてやろうと考えている時にしていたら,特にアメリカですら生産体制がまだまだで,補給によって圧倒される事の少ない1942年辺りまでに限ってみたら,ビビッドな評価を貰えていたのではと

真珠湾攻撃の後にインド洋で普通の通商破壊戦も試していて,日本の特設巡洋艦は既にそのどちらの任務もしていたりする,ただし戦果としては目立たないので評価も低く,ドイツ軍のにプラスαを史実で試した,仮装巡洋艦ならではの戦略的な価値も見てもらえない状態ではあった,無視されても武装商船なら大した事はなく,戦闘力は民間船しか狙えなくても,戦術的な囮部隊としてオーストラリア西部から南部までウロウロは出来る,愛国丸報国丸が戦果に関わらず有効だとするならば
こんな感じになります

No.108

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No.108
仮想巡洋艦特設巡洋艦という武装商船’【その他】

•まとめてドクトリンまで昇華すると
ただし1942年以降は通商破壊活動も揺動作戦をしても,敵の方が有利過ぎて武装商船の戦闘力ではどんどん沈むのであまり考えない,戦史でも生き残った報国丸は同僚の商船たちと共に輸送船の任務を果たしていた,これらは武装すらしていない,米英の輸送船にはポムポム砲があって,よくドイツ軍の武装商船と戦う小説は世界各地にあったりするが,リソースを節約する必要のある日本は全くなかった

なので輸送船たちの内身として,生き残った特設巡洋艦は武装を持ったまま同じ任務をして活用する,もともとは同じ仕事を民間船としてしていたのだから,おそらく史実でもそうはされていて最前線への輸送はしていたのかな,とはいえ余りに温存感ある航路にいると軍隊なので
「砲すら持っていて何をしておるのか」という話にもなる
この辺りの兼ね合いで,太平洋戦争の時もどうだったかまた調べて書き直す予定です

それならばいっその事,日本海での満州への航路など,輸送任務はしつつこの海域には既に艦隊がいなくなっていると思うので,その役割を密かに果たしつつ,丸腰な日の丸輸送船団の内身の仕事もこなす,戦局的に仮装巡洋艦として働ける段階は決まっているので,サッと切り替えてしまう,史実でも初戦での揺動任務と通商破壊作戦とを,段階的に試していたくらいなのですから

戦場のドクトリンとして
開戦時の奇襲ではない囮部隊
→通商破壊活動
これは順番が逆になるかも知れませんが
その通商破壊活動
→開戦時の奇襲ではない囮部隊
にさらに
→日本海や東シナ海での輸送任務+船団の内身+海域担当の第○○戦隊として
初めから働けなくなった戦局後半での役割を決めておいてしまうと,もう少し特設巡洋艦は必要かなという議論にはなるかも知れません